41~50

№41

戦狂いのギドギミア/ガリュウ

……もうタイトルから、俺の頭の中は黒い剣士さん。そしたら銀髪のお嬢が出てきた。最近ヴァルキリープロファイルをひたすらプレイしてるので、脳内でギドはアリューゼみたいな戦士になった。元少年剣士としては、せっかくの剣戟なので、殺陣描写がもっとあると嬉しい。このあと人外とか、超級魔法使いと戦うみたいなので剣一本でどうさばくか楽しみ。



№42

リターン・ラグナロク ~住職&料理人のおっさん異世界転移~/魔人

……おっ異世界じゃーん、元気? マジメな住職さんだなぁ。個人的に何人か知っているが、結構インドア趣味の人が多い。ネトゲとかに結構いて、ヒーラーしてたりしてウケる。ワーカホリックかよ。内容の話しよう。設定解説がすごいマジメなので逆にもうちょい飛ばしても(速度的に)いいかなと感じた。でも一通り全部まず知っときたい人もいるのかな。僕は忘れるタイプなので細かいトコロは都度、『ちなみにこの世界では~』で教えてくれてもいいかな、と感じた。鳥頭なんだ。



№43

天使と悪魔どっちに尻尾振ればいい?/バニティ

……僕の読書は脳内実写再生だ。幼少期からそうだから、しょうがない。なので髪が赤とか緑とかピンクの女の子が一気にいっぱいでてくると、実像への変換が追い付かず困ってしまう事がある。何故かって彼女たちは。頭ン中が、すごくクオリティの高いアジア人コスプレイヤーでいっぱいになってしまう。うまいこと外国人とかアニメーションに変換できない。冒頭、紅髪と銀髪がでてきたのでその覚悟はした。が、いや、これ面白い。語り口が非常に軽妙です。他にラブコメが伸びているのも納得。そちらもおすすめ。



№44

あたしを振り向かせたいアイツ/ゆずか

……あっ。これ本編が別にあって、その対のキャラ視点なやつかな。いけるかな。と思ったら一気読みしてしまった。すごい面白いんですけど。こっちは女性視点になるのだけれど、どちらから読むかとなると、本編からがおそらくいいでしょうね。理由を言うとネタバレ入るんですけど、ひとつだけいうなら、多分安心感はあるので。どうしてもハラハラしたい人はこっちからでもいいか。でも本編はネタバレ後で読むしかなくなる。どちらかを選ばなくてはならないが、んーでも明るいパートが明るいのは、本編だろうか。おすすめに悩む。



№45

裏社会で生きる少年/ゆずか

……参加順でみたら同じ作者さんになってしまった。読みやすいしいいか。任侠モノというより、そういう風の秘密結社ととらえるのが良い。マフィアまで秘密結社に含むかは諸説ある。そっちに従うと一応ヤクザだし。あとカッコイイ幹部もいますし。徒手格闘技はさっぱりなので申し訳ない事にここに感想を言う資格がないのかな。剣とか杖とか手槍ならちょっとのちょっと分かるんだけど。これも殺陣描写を待ちたいところ。



№46

きみの深層外旋六筋に触れたい。【KAC20235】/pico

……あー、笑った。腹筋が決壊しました。自室で読んで良かった。

 2話で8000字くらいなのですが、片方はある点で、より詳細な別VERとなっています。なので2羽とも、大枠は同じです。要は、サクっと読めるので即読みに行くことをおすすめします。暖かくなってきますし、僕も筋トレがんばります。最近肩幅広がっちゃってサイズがXLより気味。財布が辛い。



№47

公園/ぐり吉たま吉

……すごい真面目なまま定年退職した男の人の話。僕とは大分違うなぁ(シゴト観の話で)。ゆっくりと生き甲斐が芽生える日常が描かれます。んー。だめだな。何をいっても野暮ったくなってしまう。こう、きれいに切り取られたものがそのまま有るんだ。人間関係にしろ風景にしろ。20話あるけど読後感はもっとスッキリしている。スッと入っていくのでお勧め。僕は偶然苛ついていたので、毒気を抜いてもらえた感じで感謝している。苛立ちの根を断つには戦わねばならないし、戦うには元気が必要なので、今は素直に眠れば? と落ち着けた。

 バカみたいだが、僕は本当に自分が必要なものには、必要なとき出会ってしまう星の元にあると思っている。これもそういう何かの引き合わせだろう。そういう人結構いると思う……いない?



№48

天の川星/明日見 慧

……うーん。またすごい文章力ですね。一級でしょう。つーか、むしろ有段者でしょう。へこまされます。やはり愛し合ってる男女間は、異界ですね。言葉も世間一般常識も、2人だけの符号になる。覗くのは楽しいものです。実際コレたくさんの人に読んでほしい、と思う。むしろ推測してみるんですけど、これカクヨムの中心層で読まれてないだけで、他で全然読まれてるんじゃないかなぁ? そう思うクオリティの高さでした。



№49

散華のカフカ/燈

……めっちゃ読まれてるじゃないか! と思ったけどSFとディストピアは好きなので許す。あんまりハードル下げすぎるのどうかと思うけど、もう大体参加作出揃ってるし。実質ボーダーなくなってるがこれは僕の不徳なのでしょうがない。

さて、能力バトルがまずとても楽しい。

あと意図してのものかどうかは分からないんだけど、いわゆる能力発動の際のセリフは、こういう表記になっている。あ、これは例であって本編に出てこないよ。

①『火(ファイア)』

②『ファイア

本作では①を採用されている。ルビじゃなく括弧にしてある。横読みにはうれしいだろう。実際ぼくが早読みを優先するとき、ブラウザの文字をギリまで小さくして下にバーッていく。だから、たくさん固有名詞がでてくるときにルビが多いと、極論、顔近づけないと見えない時がある。じゃ①のほうが読みやすい。狙ってならまさに慧眼だ。古い作法とか、これからどこに行くんだろうね。たまに警察みたいな人いるけど。



№50

自殺願望研究所について/氷喰数舞

……結論として、まずぼくはこの作品を誰にでもには、勧めないと思う。

 なぜか。タイトルにあるので言って構わないだろうが、死が全編を色濃く覆っている。誰だっていきなり死にたくない。死ぬのはまあ、一般的に怖い。死について想うと、一般的に疲れる。一般的な神経なら消耗する。洗濯物が乾くかなーとか次の燃えないゴミの日いつだっけーとか、生活意識でやる話ではない。やってるひとはできるんだろうが、あくまで一般論として。俺はある程度スイッチ入れてからでないと死について沈考しない。自分の心身が守れる時にやる。

 そういや先般、古本市でショーペンハウアー『自殺について』の文庫を懐かしくて買ってしまった。実家に何冊かあった気もするが、読み直す気でまだ手を付けていない。理由はある。私生活が落ち着かなく、アンバランスな精神状態に常にいたこと。その状態で哲学書を読み、考えることに意義を見出せない。読んで消耗して終わる。

 なあ、そういうものを早寝早起きかウォーキングみたいに「コレいいですよ~」って不特定多数に勧められるかい? 僕にはできない。

 一方でこの作品が素晴らしいか? 素晴らしい。面白い。

 この作品と著者に、僕個人は魅了された。

 ただ、最後に「だから読んでくるべきだよ!」と付け加えるかは、相手を選びたくなる。という、そういう感じだ。百聞は一見に如かない。一見するぐらいならまぁ大丈夫だろう。足元に気を付けて。

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