第12話 入学準備
なんだかんだあり、エクランド学院の入学試験が近づいてきた。
勉強はだいぶしてきたつもりだし、勇者はここに入るからあのよくわからない声の通りにできなくなる。
でもな。何を倒すんだろう。定番なら魔王とか、独裁者とかなきがするけど。
とにかく、過去問とかはわからないのがこの世界の入学試験ってことがひどいと思う。その上、実技試験もあるのがなぁ。
まあ、冒険者としてずっとやってきてるし、こっちは問題ないんだけどね。
あとは、学院自体が遠い! まあ、仕方ないことではあるけどね。だから寮があるんでしょうけど。
まあ、これがナーロッパ的な世界のスタンダードだよな。普通に考えたら馬車移動とかいう地獄を普通にやってるし。
マジで尻が痛くなるし、道も整備がしっかりされてるわけじゃないから揺れすぎて、前世で乗り物酔いしたことなかった俺でも気持ち悪く少しなる。
そう考えると、あの伝説のなろう系のトップはよく考えられてるなって思う。
でも、資金がないからこうなってるんだろうな。くやしい。
それにしても、馬車って遅せえ。いくらさ、荷物がある程度あるとはいえ、遅すぎるんだよ。地球でもこんなのを使っていたということが本当に信じられない。
車が速すぎるだけなんでしょうけど。
そうして、2、3日かけて王都についた。ここまでの道のりは、のどかな農地の横を通ったり、森を通ったりというつまらなすぎるもの。まれに、森は魔物が出てきて、わーきゃーなるから少しはましだったけど。
でも、なんだかんだ王都に来たのはパーティーで呼ばれていったときくらいなので、5回目なはずだ。
それでも、数日は余裕がある。だから遊べると思っていたのですが、貴族って面倒ですね。早めの制服採寸、ちょっとしたお茶会的なのに誘われる。場合によってはほぼほぼお見合いじゃないかみたいなこともありました。
それが試験対策をやめていい理由でもないわけですから。前世の時の中学受験のときよりも苦痛。
もう! やることが多い! 前世の受験の時ですら塾の宿題をさぼったりしてた人間には辛い。
気を晴らすために冒険者活動も1回だけやるときがありました。
とてつもない快感です。魔法をバンバン撃つのが爽快すぎる。
本当に申し訳ないことをしているとは分かってるんだけど、雑魚狩りって最高よね。適当に魔法を撃ってたらいい的として使えるし、少しだけど金になるし。
そんななかでも勇者についても調べたりしてましたね。主に虹属性。なかなか特別な感じですね。攻撃とバフの両方があるっていうのが特徴的に最初は感じたけど、ほかの属性も強化することができたらしい。
正直、どうかってるのか知りたいです。他属性強化なんて聞いたことがないから。
そうやって、日々は過ぎていき、ついに受験日となった。
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