第2話 この世界について知れるのは時間がかかる

 あれから1年半くらい経って2歳になった。


 まだまだ、読みの練習をしているところだ。文字から独特な感じで慣れないからだと思う。韓国語を慣れていたら、少しは分かりやすいかもしれないけど。でも文法は英語に似ているような気がする。いつになったら慣れるかな。


 ちなみに、紙はまだ使い捨てできるほどの大量生産は出来ていないっぽくて、いつも小さい黒板みたいなものでしか文字の練習をしていない。字の一覧は紙で書かれたやつがあるけど。触らせてはくれない。なんでこんなに科学技術が進歩してないんだ。



〜〜〜〜〜



 また1年経って、少し歴史に関することを教えてくれるようになった。


 まあ、正直勇者がいてそれに関する逸話を聞かされているだけなんだけど。それでも、勇者が今まで4人いたことは分かった。なんでそんなに強いのかって聞いたら、加護とかスキルっていうのを教えてくれた。加護は貴族しかなくて、スキルは全員が持ってるらしい。これを持っているとそのレベルを上げていくことでそのスキルや加護の能力が強くなる。勇者は勇者の加護の力で、倒すことの出来なかった魔族を倒し、魔族の脅威を取り除いた、と言われた。


 自分の加護やスキルを聞いたけどずっと誤魔化し続けられて教えてくれない。なんでかな。早く効果を実感したいのに。



〜〜〜〜〜



 5歳となった。貴族パーティーに参加するようになったり、妹が生まれたりした。前世は一人っ子だったからどう対応するのが正解かわからないけど頑張ってます、


 でも、一番重要と言えるのは魔法の訓練が始まったことだ。5歳になって加護とスキルを教えてもらい、魔法使いの加護と鑑定のスキルがあることを教えてくれた。

 多分、魔法への好奇心を高めすぎないようにしたり、冷静な判断を下せるような歳になるまで待っていたんだろう。


 まあ、転生者だしもうちょっと早くても問題はなかったけどね。


 そして、魔法講師として来たのは勇者の子孫マイル・ミリスエット

 勇者の子孫を講師として呼べるっていうのは自分の家の爵位はかなり高い位なんだろう。貴族階級についてはあまり聞けてないから知っていかないと。



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 また1年経って6歳となり、魔法を教わり切った。

 1年間の訓練を振り返っていこう。

 まずは魔法理論からだ。

 この世界にも属性の概念があり、通常属性が火、水、風、土、光となっていて、希少属性が勇者だけの聖属性や虹属性と呼ばれているもの、錬金術師となっている者しか扱える人がいない創造属性、電気属性、使役属性、空間属性がある。最後の3つは1人ずつしか扱える人がおらず、かなり昔に居ただけとなっている。ちなみに魔人と魔族しか扱えない闇属性もあるらしい。


 そして、通常属性は魔法を使える加護やスキルがあれば誰でも使うことができる。もちろん、魔力操作の技術と魔力が多くないと強い魔法は使うことができないけど。


 まあ、適性の概念が無い分より多くの魔法を学べるのはとても良い。


 次に魔力を実感し、操作がある程度できるような訓練をした。


 よくある異世界系みたいに魔力があれば詠唱すれば魔法を使えるのとはかけ離れていて、魔法を使える才能がある上で、魔法を使う前に魔力操作がある程度出来ないといけない。非常に不便だと思う。


 最後に魔法を使う訓練をした。もちろんこれが1番長かったけど。

 最初は手本を見せてもらって、詠唱をしてみたけど、発動は失敗。しっかりとイメージしないと発動すらされないと教えてもらったときは、まだ面倒くさいところがあるのかよって思った。


 そして、時間をかけて教わり切った。

 先生は異常な位早く終わって驚いたらしい。本来は2、3年かかるらしくて。


 でも、無詠唱魔法というものがあって、それはまた才能を開花させないと使えないらしい。しかも、才能開花の条件は人によって違って。開花させられない人もいるらしい。


 早く無詠唱魔法を使えるようにしたいな。

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