#7 阿星 - 子恩は神の恵み
子恩が来てくれたおかげで、妻と息子を失った悲しみから立ち上がった。子どもは本当に面白い存在である。彼女で夜眠れない時、彼女がこの世界に最も猟奇的な彼女だと思った。
「一体何をしたい?」僕は、世界中すべての彼氏が一番聞きたがっている問題を聞いてから、愛情を込めて彼女を抱っこして見つめた。
子恩は無邪気に僕を見て、ん〜、ん〜で気持ち悪そうに叫んだが大泣きしていなかった。
どうしようもなく三十分前に取り替えたばかりのオムツを思わず触っていたが、僕は気を取り直して90㎖のミルクを再び作った。彼女のような心臓病持ちの子どもは力不足のため、一度に180㎖のミルクを飲むべきだが半分飲むと寝てしまう。
しかし、飲み足りないせいで、一時間後にまた目が覚める。僕たちは毎晩二時間おきにミルク、ゲップ出し、オムツ替えを繰り返していた。
母は僕が子恩を養子にすることを認めていなかった。
しかも先天性心疾患を持つ子どもであった。
「養子にする前に、全身ドックを受けさせて問題がないのを確認したらよかったのに」彼女はいつもこう呟いている、子どもを養子にすることは市場にスイカを買いに行くのと同じで、買う前に叩いて甘さを確認しないといけないみたいだ。
それでも彼女は子どもの世話を手伝いに来てくれてので、僕はやっと夜数時間に寝られるようになり、昼間の仕事を続けることができた。
「なんなら再婚相手を探そうか?医者なんだからパートナーを見つからないことはないでしょう?」
彼女の言う通りだった。僕の部門の主任はいつも熱心に相手を探して紹介してくれる。彼はいつも相手に「彼は子どもがいますが、彼の子ではありません」と言ったことを覚えている。
要するに、「心にしこりが残るなら、彼はその子を再び養子に出すことができるよ」という意味だった。
子恩は可哀想だと思う。生まれてから、いてもいなくても変わらない存在として過ごしている。
実の母はある言えない理由で彼女を女子トイレに放置し、養父の周りの人々は彼女の存在を人生の長期計画に最初から入れてなかった。
もし再婚の前提は子恩がいないのであれば、しないほうがいいと考えている。僕は偉大な感情を持っていることではなく、僕の人生哲学では、すべての人は一人の人間として扱われる権利があり、どの愛情でも前提をつけるべきではないことだ。
子恩がようやく生後四ヶ月になり、ついに心臓手術を受けることができた。小児科の同僚が一番早い手術時間を手配してくれて、五時間経って昼頃に手術室から出た。
彼が出てきたのを見て、医者という職業に初めて大きな敬意を持った。子恩の心臓にとても大きな穴が開いていたが、幸いに閉じることができたと彼から教えてもらった。彼の顔の汗から子恩がどれだけ死神と激しく戦っていたのがわかった。
大人になって初めて泣いたのは、妻と子どもが火事で亡くなったことを知ったが、彼らを助けることができなかった時だった。二回目は、養子にした子は生き残るチャンスをやっと手に入れた時だ。
神はとても残酷でありそして慈悲深くでもある。幸せをすべて奪い去るが、またどこかで愛を与える。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます