神の戯れ

「何か面白いこと無いかなぁ」


 愛し子たちをモニター越しで見つめるも、どこか味気なく感じる。


「……つまんないなぁ」


「……私の世界を混乱させたのにですか?」


「あはは……。ごめんって。でもほら、真っ当に生きてる人には被害無いでしょ?」


「まぁ、それはそうですが……」


「『太陽』って子が乗っ取った身体の持ち主は、宿屋で働く次男で長男に嫉妬して功績を横取りしてたでしょ? 『星』って子のは、優しい顔しときながら低収入の人たちを蔑んでたし? 『月』って子のは、自身が犯した万引きの罪を他の子に擦り付けてたし。それに彼ら3人は、他人の人生を壊そうとした事実にも動揺してたけど、魂が訴えてきた自分勝手な記憶に付き合っていられないと手放したんだろうよ。それをわかっていたから、鳥族の2人も何もしなかったんだろうし」


「彼ら3人は関係ないのでは……?」


「まぁちょっとした意趣返し。……僕の星を壊そうとしてる種族だから」


「それでは全員ではありませんか……」


「子供時代から始めれば文句はないさ。……それよりも、新たにこの世界にやってきた魂がいるみたいだよ」


「定型文をポチッとな。……これがあるだけで、だいぶ仕事もはかどるようになりました」


「でしょー? 非効率的すぎて当初は焦ったもんよ」


 『桜夢と一緒に歩める種族ならどれでもいいです!』


 種族を選ぶ時にそう発言した魂。


「……あら? さくらのことを知っている子ですか」


「……あぁ。なるほどね。ねぇ、天使族があるなら悪魔族もあっていいんじゃない?」


「悪魔よりは小悪魔のほうがこの子に似合いそうですね。それに、一緒に歩みたいなら寿命も一緒にしてあげましょう」


「せっかくなら聖霊の色もオレンジにさせるのありじゃない?」


「それはこの子が選びますから」


「またまた〜。誘導できるの知ってるよ?」


「……わかりました。あとで詳細教えて下さいね?」


「うん」


 せっかくならアイドルをこの世界で再現するのもありかも。

 そのためにはスキルとか振り直さないといけないかもなぁ。


「う〜ん……あっ」


 いいこと思いついた。

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