第5話 どうなる、下着系ガンダム?「宇宙に飛び立つ前の宇宙飛行士は、トイレにいけない」そこで、俺は、聞いてはならないことを聞いてしまった。

 ガンダムとオムツの関係って、知っているかい?

あ…。

 まただ。

 下半身が、ぬれてきた。

 「課長?」

 「何だ!」

 「宇宙にいく瞬間に、トイレにいきたくなったら、どうするんすか?」

 「ムツキ、オムツだ!」

 「…はあ?」

 グアチャロ課長って、大丈夫か?

 「良いか、ザエボス!」

 「はい、はい」

 「宇宙飛行士はな!」

 「はい」

 「発射までは、トイレに、いけない」

 「エロイ言い方、ですね」

 「バカ野郎、ザエボス!」

 「すみません、課長!」

 俺、涙目。

 「宇宙に飛び立つ前の宇宙飛行士は、トイレにいけない」

 「みたいですね」

 「それで、オムツをはくことが、決まりになっている!」

 「本当なんすか?」

 オムツ、キター!

 ムツキ、キター!

 「ザエボス?」

 「はい」

 「今日は、良い勉強に、なっただろ?」

 「…」

 ばっかじゃねえのとか、課長にたいして、言いたくても言えなかった。

 言ったら、ぶっ飛ばされる。

 剣を、突きつけられる。

 で、切られる。

 会社のオフィス、血みどろ。

 物騒な課長、だよな。

 「宇宙飛行士は、オムツをつける決まりになっている」

 これって、意外に知らない雑学?

 「…あ、そういえば」

 「どうした、ザエボス?」

 ラヴィンとかオリアスとか、新卒入社組の友達が、オフィスの中に見当たらない。

 皆、どこ?

 「課長?」

 「何だ、ザエボス?」

 「友達が、見当たりませんが?」

 「知るか、そんなの!」

 なぜ、俺の友達は、いなくなってしまったのか?

 その、答えは…。

 この話の最後に、わかります!

 「じゃあ、グアチャロ課長?」

 「何だ、ザエボス?」

 俺は、新卒的に、気分が良すぎたと思う。

 ついに、あの疑問を、ぶつけてしまった!

 ついに…。

ついに…。

聞いてしまった…!

 「課長?機動戦士ガンダムのアムロやシャアも、オムツをつけているんすか?」

 「ほう…」

 「ガンダムも、宇宙世紀です」

 「うむ」

 「オムツは、必要ですよね?」

 「そうだ!」

 やた!

 課長に、ほめられた!

 俺、ほめられて伸びるタイプなんで!

 「ザエボス?」

 「何すか、課長?」

 「ムツキっていう、バルダー社からきた奴の説明は、ためになっただろ?」

 「つか、もっと、エッチな話が聞けるかと期待していて…」

 「ほう」

 ちょっぴりと、さみしい。

 ああ…。

 さみしい。

 俺の新卒入社友達って、皆、どこにいちゃったんだろうな?

 友達!

 友達!

 「新卒的に、オムツだぜ!」

 ひひひ…。





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