第2話 へえ。下着の考え方は、国で、違うんですね。「ヨーロッパの女性って、映画とかでも、フツーに、パジャマの胸元を開けています。なぜって…」

 男性社員の、幸せ。

 ククク…。

 まさか、下着メーカーの女の子が、うちの会社に、きてくれるとはな!

 「ヨーロッパの女性が、パジャマの胸元を開けていると…」

 社員連中が、静かに、聞き出した。

 つか、俺も。

 「開けていると、まわりから、言われますよね?胸元を、隠しなさいよって…。フツーは?しかし、ですよ?」

 おお?

 エロい、男性社員たち。

 「しかし、ヨーロッパでは、注意されないんですよね。なぜか、わかりますか?」

 …って、言われても。

 考えるのが面倒になっていた、男性社員たち。

 「そう、きたか…」

 「ドキドキする話、かもな」

 「あるいはな」

 「ヨーロッパでは、パジャマの第1ボタンは、胸が自然とこぼれるような位置にあることが、望ましいんです」

 え?

 どゆこと?

 「皆さんは、異世界の、あのヨーロッパの映画に登場する女性たちのパジャマ姿に、ドキッと、しませんか?」

 ああ…。

 そういうシーンも、あったかな?

 「あのパジャマ姿って、どうして、注意されないのでしょう?胸元をあんなにも開けて、はしたない!と…」

 そうだ。

 そうかもな。

 「でも…」

 「ふぁっ?」

 「ふぁっ?」

 「ぶふっ」

 「皆さん?ああいう着方って、はしたないわけじゃないんです」

 映画とかでは、観客を増やすために、わざと、胸元ぱっくりのパジャマを女優に着せていたわけではないらしい。

 へえ。

 「皆さん?パジャマ以外に、下着関係の話も、大切です」

 何?

下着!

パジャマから、下着!

 「やったな!」

 「運命の輪!」

 何なんだ。

 この、ガルガスタン社っていうところは。

 新入社員も、心配です。

 「皆さん?鎧は、好きですか?」

 男性社員たちから、歓声があがる。

 下着につながる話、なのか?

 何なんだよ、この会社!

 何なんだよ、ムツキさん!

 「気になった方は、我が社のバルダーアーマーを、オススメします!」

 やるなあ。

ちゃっかり、営業しちゃっているしな。

 「皆さん?家の中で生活するとき、異世界のヨーロッパでは、ホームウェアというものを着るんですよ?ざっくばらんな、フリースみたいなものを。ホームウェアの考え方が、自由なんですね。私たちも、もっと、その自由度を広げましょうか」

 うん、うん。

そうか。

 だから、胸元ぱっくりパジャマの色っぽい女性が、家の中をうろうろするのか。

 おお…!

新卒は、もっと、気持ち良くなれそうだぞ。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る