第5話 自由民主主義平和平等党
本日、自由民主主義平和平等党を結党いたしました。
男前田ケンサク党首が決断を下したわけです。
数々の辛酸を舐めてきた人物ですが、
国民の皆様の為に奮励努力することは請け合いです。
さあ、皆さん!
自由民主主義平和平等党でございます!
自由民主主義平和平等党!
どうかご期待ください。
自由民主主義平和平党!
是非、お誘い合わせの上、ご入党下さい。
さあ、ご紹介しましょう。
自由民主主義平和平等党党首・男前田ケンサク!
自由民主主義平和平党、万歳!
党首挨拶
私が自由民主主義平和平等党党首の男前田ケンサクでございます。
私どもが政権を取ったならば、皆様の幸福は約束されたも同然でございます。
国民の支持さえあれば、最高の気分!
国民の支持さえあれば、なんとかなる!
国民の支持さえあれば、快哉を叫ぶ!
私は嘘は申し上げません。
国民の支持さえあれば、私は幸せ!
国民の支持さえあれば、やりたい放題!
国民の支持さえあれば、なんだってできる!
ハッパー解禁
自由民主主義平和平等党により、日本国内に於いてハッパーの栽培・吸引が合法化された。
ランディ・バースが本塁打を放つと阪神甲子園球場は炎に包まれた。観客は超満員であり、場内は阿鼻叫喚の様相。そこにいる人間たちは皆、目を回す、回す回す、ぐるぐるぐる。
ボーッ! という炎は強くなるばかり。
目を回す選手観客球場関係者の中で只一人、目がギラリと輝く男あり。彼は見た。火を。生首が飛び交う夜空を。インテリヤクザを。四九から始まるバーコードを。頭からチューリップを生やしている女を。
不気味に輝く目を持つこの男、頭蓋内に脳の味噌が三分の一しか入っていない人間であった。頭皮に毛髪は皆無。彼は輝く目で見た光景を百パーセント認識できたのであろうか? 彼は頬に青筋を立てて鼻血を流し、涎を垂らした。バックスクリーン上の電光掲示板には「ツクバサン ノボレ」の文字しかなかった……。
この逸話は関西地方に昔から伝わる小咄であるらしい。
重要と思い、ここに記した次第である。
景気が良くなる
残念ながら現在の日本の経済状態は最悪である。
「最悪なんだから、これ以上悪くならないだろう」と考えている人もいるやも知れぬ。確かにそうだね。
でも、日本経済は「底なし沼」にはまっちゃったのかも! ズブズブと際限なく沈みゆく……。
え? 株価が上がった? へえ……。そんな事で一喜一憂している方々がいるのか。ふむ……。僕は株なんか持ってないわよ。だからピンと来ません。
株価が上がって僕の資産が増えた、なんてことはいまだかつてないので、無視!
「臨時ニュースを申し上げます。日経平均株価が本日、一気に一千万円を超えました!」
無視できなくなった。今や、日本中がお祭り騒ぎ。お祭り電車も各地で運行。我が日本、どんどん良くなってきている。何が何でどうなったのか知らぬが、日本経済が良くなっている。何故なんだろう? 僕は不思議な気分。
「黄金ノ国・ジパングノ復活デスヨ!」
なーるへそ。
自由民主主義平和平等党解党
我々、自由民主主義平和平等党!
いかがなる治世だったでしょうか?
我々、自由民主主義平和平等党!
残念ですが、このたび、解党をさせていただくことになりました。
自由民主主義平和平等党!
自由民主主義平和平等党!
自由民主主義平和平等党!
自由民主主義平和平等党!
支持者の皆々様、本当にありがとうございました。
自由民主主義平和平等党、万歳!
お別れの時間です。
自由民主主義平和平等党!
自由民主主義平和平等党!
自由民主主義平和平等党、万歳!
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