無題

月色 いち

エピローグ

僕は、知っている。

彼女は、本当はとても美人だということ。


彼女は知っている。

僕は、本当は男の子ではないということ。


僕は、知っている。

彼女は、美人をコンプレックスに思っていること。


彼女は、知っている。

僕は、彼女が好きだということ。


僕は、知っている。

彼女は、僕を好きじゃないこと。


僕は、

知っている。


彼女は、僕のことを何も知らない。


僕は、彼女のことをなんでも知っているつもりだ。

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