占い談義

ジュン

第1話

A「占いの占術に関するお話です」

B「面白そう」

A「だといいんだけど。じゃあ始めようか」

B「はい」

A「占いの占術って何を思い付く?」

B「タロット、易とか」

A「なるほど。いわゆる卜術だね」

B「卜術ってなんですか?」

A「事柄や事態の成り行きを鑑定する占術のこと。たいていちょっとした小道具を使う。カードが一番多いかな」

B「なるほど」

A「卜術は、タロット、易、ルノルマン、ルーン、ジオマンシー、それからダウジングも含めるよ」

B「各々の占術の違いは?」

A「西洋系と東洋系って分け方ができる。でも実は象意(カードなどが表す意味)はどの占術でもそれほど大きな違いはない」

B「そうなんですか?」

A「うん。人間や人間に関係するような事象は古今東西を問わず自ずと似かよってくるから」

B「なるほど」

A「タロットは78枚だろう。易は64だね。 そんなに大きくは違わないだろう」

B「そうですね」

A「 ユング心理学を打ち立てた カール・グスタフ・ユング という人物がいるけど 彼は 元型 という考え方を示した人なんだ。 ユングに言わせると 古今東西を問わず 人間の在り様には共通した集合的無意識に基づいたエッセンスみたいなものがあるって言うんだね」

B「それが元型?」

A「そう。 卜術が主に取り出している象意というものは実は元型を描いている ということになる 」

B「 つまり本質的なものであるがゆえに 古今東西を問わず 大きく違わないという特徴があるわけですね」

A「そういうことだね。 でも全く同じということではない。 それぞれの占術で 持ち味が違う。 例えばタロットは定番だけど 恋愛に関する占いだったらルノルマンカードが適してたり あと ちょっと説教臭いものが含まれるんだったら易占いとか もうちょっと ロマンスを漂わせてるのは ルーン文字占いだったりとか」

B「なるほど」

A「 さて話は変わって 相術はどうか」

B「 相術って手相とかですか?」

A「そう。手相が一番思い付きやすいかな」

B「 他にはどんなのがあるんですか?」

A「 人相 それから姓名判断もそうだし 風水も実は 相術です」

B「どんな特徴があるんですか?」

A「 表に現れている形相(見た目) から 占うという占術です」

B「 相術の 利点と欠点とかありますか?」

A「 例えば手相などでは人体のパーツである手を見るわけですから それで良し悪しを判断するのは 多かれ少なかれ 優生学的な思想に傾いてしまう部分があったりもしますね。 また姓名判断も 名前はそう簡単に変えられないので 占いの結果が出たとしてもどうすることもできないとかもあります。 風水にしても 日本の場合 インテリア風水がメジャーになってますが 部屋の間取りの関係上 結局 家の作りが良いか悪いかといった経済的な問題がからんできます。 そういう差別思想的なものが相術は若干絡んできますね」

B「なるほど。 逆に利点はありますか?」

A「 鑑定をする際にあまり色々な道具を使わなくていいということですね。 手相なんかは とりあえず手が見れれば 鑑定することができますからね」

B「なるほど」

A「 続きまして命術の場合はどうか 」

B「 命術って西洋占星術とか 四柱推命とかですか?」

A「そう」

B「 それぞれの占術でどんな違いがあるんですか?」

A「 まず人気の高い西洋占星術ですが この占術は 非常に細かく細分化されてますから まず問題点として 占った結果を お客さんに伝えるのが 大変だという点です。 太陽星座だけではなくそれ以外 例えば仕事だったらあるいは学業だったら水星で見るとか、 苦労する試練に関しては土星とか そういう風にいくつもいくつも惑星で分かれてますから 、非常に複雑です。 アスペクトもあります 。ハウスもありますしね。 出生図 だけでなく 経過図や進行図 などもありますからね」

B「難しそう」

A「 命術の中で比較的とっつきやすいのはいわゆる数秘術ではないでしょうかね」

B「 数秘術って数を足していって数字根を出すやつですか?」

A「そう。 極めようと思えば何でも難しいわけですがとりあえず外観だけでもいいので命術を一つやりたいということなら、だいたい皆さん数秘術を取ることが多いのではないですかね」

B「なるほど」

A「 それから九星気学を取り上げます」

B「 一白水星とかのやつ?」

A「そう。 九星気学は 日本で 大正時代くらいに 様々な九星術 をまとめあげて 完成させたものなんですが 西洋占星術と比べると 細分化 の度合いが低いので 包括的に 鑑定の結果を伝えるということがやりやすい。 例え 同会法や傾斜法 などがわからなくても 性格の特徴を伝えるのには充分ですから使い勝手が良いですね。あ、時間だ」

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占い談義 ジュン @mizukubo

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