第21話

 会議室に篭る事二日目。


自体は大きく動いた。零師団員が公爵家護衛騎士を掃討し、邸の一部を破壊。第二騎士団が内部へと乗り込み、交戦となったが無事に公爵の捕縛をすることが出来たようだ。


城内に動けなくなっていた複数の間者もあっけなく捕縛された。カミーロ公爵が捕縛された一報を聞くと、会議室に安堵の色が覗えた。けれどまだ他の一族は捕まえたという情報はない。気を引き締めていかねば。そこからは続々と殺害、捕縛と証拠集めが行われた。


 零師団が加わり、敵の攻撃力を削ぎ落したおかげで負傷者も最低限で済んだようだ。零師団が関わった加害者や建物の被害は相当だったようだが。


「クレア陛下、カミーロ公爵とその一族全て捕らえる事が出来ました。一度部屋へ戻りお休みください」


「ロダ、有難う。そうね、一度ここを解散するわ。皆も少し休んで頂戴っ。三日後から公爵、関係者への尋問を始めるわっ」




 私はホッと息を吐いた後、自室へと戻った。流石に疲れたわ。今はアーロンを始め護衛騎士達はいつもより多い人数で警護にあたっている。アーロン達に感謝を述べた後、湯に浸かりベッドへと沈んでいく。


気づけば日も暮れ始めていた。どうやら今までに無いほど眠っていたようだ。マヤを呼ぶと、とても心配された。『今日位はゆっくりと静養して下さい』と。確かに疲れ切って何も出来そうになかった。


ただただ兄の敵である公爵を捕まえた安堵感だけが心に広がっている。




 翌日は朝から執務に戻った。ロダを始め側近達は交代で休んでいるようだ。カミーロ公爵を捕らえた事により城の内外でも様々な影響が出ているようで大臣達も大慌て対応に追われているらしく、執務室への人の出入りはいつもより多い。いくら一族を捕らえたとはいえ、万全の態勢を取っているため、今日は身体強化を行わずに執務をこなす。


時間が掛かってしまうがこればかりは仕方がない。


深夜まで執務に追われた次の日、カミーロ公爵への尋問が始まる。


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