第7話 比喩表現辞典

愛欲の海 愛欲の深いことを海に例えた表現

綾なす〘美しい模様を作る意から〙巧みに取り扱う

雨垂れ石を穿つ〘雨垂れのような弱い力でも、石の同じ箇所に落ち続けると、長い間にはそこに穴をあけるほどになる意から〙小さな努力でも根気よく続けていればそのうち大きな成果が得られるというたとえ。


阿呆が酢に酔ったよう=締まりがなくだらしのないさまのたとえ

虻の頬当て〘飛んでいる虻がやたらに頬に当たるのを「見当なし」と見て〙あてにならないことのたとえ

当て馬〘種付けまでの間に、雌馬に対して仮にあてがわれる雄馬の意から〙有力な者の活動を抑制するために出された人「ー候補」

一石を投じる〘静かな水面に石を投じると波紋が生じて周囲に広がっていくことにたとえて〙新しい問題を提起する。「歌壇にー」

足音 ある事件や状態が近づいてくる予兆

徒浪 人の心の変わりやすいこと。

隘路あいろ 物事を成し遂げるのに妨げとなる困難

朝雨は男の腕まくり 朝降る雨は大したことない

荒武者  乱暴者。無礼者

泡を食う 驚き慌てる

行脚  目的を持って方々を巡り歩く

いずれ菖蒲か杜若 優劣のつけがたい美人が並ぶ意

一線を画する〘一本の線を引いて区切る意から〙はっきり区別する。けじけをつける。「タカ派とはー」

一日千秋 大変待ち遠しい

市に虎を放つ  きわめて危険だ

一網打尽  一味の者を一度に捕らえること

一葉落ちて天下の秋を知る  僅かな兆しから物事の成り行きを推察する。

韋駄天に帆をかけたよう 極めて足の早い様

鶯 声の美しい様のたとえ「ー嬢」

鶯鳴かせたこともある〘梅の花がうぐいすを止めて鳴かせることから〙かつては、美しく、色香もあって、異性を騒がせたこともあった。「これでも昔はー」

請け合い〘保証する意から〙絶対に間違いのない。

浮河竹〘川辺の竹が水に浮き沈みするように〙不安定でつらい身の上。「浮き」と「憂き」を掛ける。

後ろ髪を引かれる〘後頭部の髪の毛をひっぱられると前に進めないように〙未練が残ってなかなか思い切れないさまのたとえ「ー思い」

烏合の衆 規律も統一もなく寄り集まっている集団のこと


牛車を引き出すよう 〘がらがら音がするところから〙 天邪鬼やティアナのいびきの音のたとえ。

浮木に会える亀〘百年に一度だけ浮上して頭を出すという盲亀が、海上に漂流している穴のある浮木に会い、その穴に頭を入れるという仏教の説話から〙きわめて得難い機会に巡り合うこと。「盲亀の浮木」ともいう。

浮草〘水面上に浮かんで生育する草が揺れ動くところから〙不安定なさま。人の世の定めがないさま「ー稼業」

兎の毛〘非常に細い兎の毛で突いた程度の意から〙物事がかすかなこと。極めて小さいことのたとえ。「ーで突いたほどの隙もない」

打てば響く〘鉦などを叩くと、よく通る音がすぐさま響き渡る意から〙すぐに的確な反応を示す。「ー勘の良さ」

鰻の頭の水を飲むよう〘鰻は頭を切られても水を飲むといわれることから〙死にそうでしなない意のたとえ。

有卦に入る〘陰陽道で、吉報へ向かう縁起の良い、七年続く年回りに入る意から〙よい運命にめぐり合わせる。幸運をつかむ。調子に乗る。


永訣 死別。


顔に紅葉を散らす 顔を赤らめる意のたとえ。


死に花を咲かせる〘名誉を花にたとえて〙立派な死に方をして、死後に名誉を残す。「立派にー」

死に水を取る。人の死に際まで面倒をみる。

塩辛声 太いしわがれた声

死馬の骨 以前は素晴らしい価値があったが、今では何の価値もなくなったもののたとえ。

咫尺しせきを弁ぜず 〘「咫」は八寸、「尺」は一尺の意で〙暗くてすぐ近くのものも見分けがつかない。

鹿を追う漁師は山を見ず 利益を得ることに夢中になっている者は、目先のことに気を取られて、他の事柄には目が行かない。「木を見て森を見ず」も類例。

獣食った報い〘「しし」とは特に鹿や猪の肉のことで、これらを食すことが忌まれていたことから〙悪事を行った結果受ける報いのこと。

「ーでおちぶれても仕方ない」

質に取られたよう〘質草として持ち出されること、居慣れた場所から他家に移り、しかも預かるだけで活用されなくなるところから〙手もちぶたさで、遠慮がちなさまのたとえ。

支柱〘倒れないように物を支える柱の意から〙組織などの中心的存在「一家のーを失う」

疾風迅雷〘強い風と激しい雷の意から〙行動がすばやく激しいこと。「ーの進撃」

櫛風沐雨〘中国の「荘子」より、風を櫛として髪を溶かし、雨で体を洗う意から〙

地獄から火を貰いに来たよう 〘地獄の絵などの連想で〙痩せ衰えて貧相な姿を形容する例え

しばの門〘紫で作った門の意から〙 粗末な家のこと

シャッポを脱ぐ〘参りましたと帽子を脱いでおじぎする意から〙降参する。


据え膳食わぬは女の恥

男の方から情事を仕掛けられてその誘いに応じないのは、女の恥。

水火の仲 水と油。非常に仲が悪いこと。

すっぽんが塗り桶登るよう〘スッポンがつるつるした塗り桶を登ろうとしても自分の重さですぐ落ちてしまうところから〙

とうていできそうもないさまのたとえ。「すっぽんの居合抜き」も類例。

すててこ〘寄席や宴席で行われた、こっけいな「すててこ踊り」の際にはいたところから〙男子用の下着で、ひざ下まであるズボン下。「腹巻きにー姿」

墨を流したよう〘墨をすって水を流すと一面に黒くなるところから〙空が黒雲に覆われて一面に暗くなるさまを形容するたとえ。

寸鉄人を刺す

短いが、深い意味を含んだ言葉。警句で人の急所をつく。

煎餅布団 薄い粗末な布団

正鵠を射る〘的の中央の黑点を矢で射る意から〙急所をつく「ー・た意見」

晴耕雨読〘晴れた日は田畑を耕し、雨の日は本を読む意から〙俗を離れて閉居した文人の悠々自適の生活「ーの暮らしに入る」

噬臍ぜいせいの悔 後悔しても仕方がない

前車の轍を踏む〘前に通った車の車輪を通る意から〙前の人と同じ失敗を繰り返す。「前轍を踏む」ともいう。

蝉時雨=多数の蝉が鳴く声を時雨の音にたとえたことば

煎じ詰める〘煮て成分が出つくすまでにじみ出させる意から〙とことんまで考えを進める。「ー・めて言えば」

宋襄そうじょうの仁 無用の哀れみ

滄海の一粟 広大な天地の上の矮小な存在

造次顚沛  とっさの場合。わずかの間

喪家の狗〘中国の「孔子家語」中のことば。喪中の家の犬の意から〙やせ衰えている人のたとえ。

爪に火をともす  極端にケチ

爪が長い  強欲

月見=卵の黄身を月に見立てた料理の名

角を出す 焼きもちを焼く

月夜に釜を抜かれる たいそう油断している

月夜半分闇夜半分  世の中にはいい時と悪い時とが半分ぐらいずつあるということのたとえ

剣のような顔 険しい顔付きの形容

風波 もめごと。争いごと。

鱶ほど寝る 天邪鬼やティアナが大きないびきをかいてねむることのたとえ


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