いつか自分にもあるかもしれない。それでも一緒にいてくれるあたたかさが救いでした。
起きたら見覚えのない部屋にいた彦星は、自分の家があるであろう場所を探し始める。途中で出会った織姫という老婆に家を問い、そこで知りえた真実とは……いまの時代、毎日どこかのまちで発生していそうな出来事ですが、優しい筆致ゆえに切なさを強く感じます。777字に凝縮された老人の悲哀、ぜひ読んでみてください。
忘れてしまいたいことやどうしようもない悲しさに包まれたときに男は酒を飲む(以下略)明るい未来はいずれ来るかもしれません。