第17話 九頭大蛇
時は少し遡る
ルミナはアリスの指示通りライン監獄を襲撃した
「私のスキルの複製って便利なのね。アリスに教えてもらわなかったら分からないままだったわ」
私の複製は、魔力から血液に変換させその血液を様々な形に変えることができる。しかし作ることができるのは外見だけであって機能を持たすことはできない。だからこそ―
「この国の兵士に変装したら簡単に侵入できちゃった」
ルミナは王国兵士から看守へと変装を変える
ライン監獄までやってきたど・・警備が厳重みたいね
数週間前にも襲撃があったようで警備が厚い
「お前、いったい何者だ?」
一人の看守が異変に気付く
あれっ、少し変装解けてた。まだ慣れていないのね
「殺す気なかったけど、
放たれた一本の血線が一瞬で看守たちの脳天を貫いていく
これもアリスから教わった。
『―ルミナの攻撃って無駄が多いと思うんだよね、操る血は少なめで追尾システムにしたら強力な技になると思うよ』
少し悔しいけどアリスは頭がいい。私のスキルなのに私よりも使い方を分かってる
ルミナは器用に牢の合いかぎを作る
「囚人たち、今から牢の合いかぎを作るから自由に出て行っていいよ」
「「「「「「うおおおおおお」」」」」」
突然の開放に囚人たちは喜びの声を上げる
作戦完了。あとは、任せたよ、スグル、アリス
場面はテスターvsスグルに移る
コイツ馬鹿だな。剣士に対して素手で挑むなんて。しかも、俺の絶対防御は物理攻撃が効かない。お情けに一瞬できめてやる
「つまり私はお前の攻撃を無視して攻撃できる、死ねええ」
テスターはなりふり構わず剣を振りかざす
「ちっ」
こいつ、またかわしたのか。でも殴ったところで―
「ぐはっ」
テスターのカラダに衝撃が走る
殴られて痛いだと・・なぜだ。いったん距離を―
「ぐはっ」
間髪入れずスグルは畳みかけた
この瞬間に回し蹴りかよ。どれだけ飛ばされてんだ。でも距離は取れた。冷静に考えろテスター
どこにも傷がないだと。じゃあこの痛みは―
「ちょっとまt」
敵は意識のないモンスターのようだ
何度も迫りくるパンチが全く見えない。ヤバい、コイツの攻撃、魂に直接攻撃が・・・待てよ、こいつ、もしかして、あ―
「死ね」
幻か、この男の背後に九つの蛇が見える。私がこのスキルを親から受け継いだ時、このスキルの天敵を教えてもらったことがあった。『
全て私の驕りか・・・
テスターの生命は完全に停止した
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