第36話 さくらの日/『さくら』

「さくら」が題名につく楽曲は数多くあれど、胸に残る「さくら」は君と唄った、君の名前と同じあの曲に他ならない。

感傷を連れてきたのは、卒業でも別離でもない。

桜が舞う中で佇む君の儚く美しい横顔は18歳という刹那の煌めきがゆえとしか言いようがなく、この一瞬が永遠でないのが哀しかったのだ。



◆3月27日は「さくらの日」/2023年3月27日作

#140字小説『さくら』

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