第40話 無限の挑戦、秘策

~4度目の挑戦~


今回も難なくボスまで辿り着くことができた。

前回と違って道中のダメージも買い足しておいたキズぐすりを使い回復。

万全の体制だ。


「ガガガギ」

「今回で決めましょう!」

「えやぁぁ!」


現れたゴーレムに3人で突撃して行く。

4度目の挑戦にあたって俺たちは少し話し合った。

そこでまとまったことがある。



つまり、出現したと同時に全員で一斉に飛びかかれば勝機が見えるという訳だ。

話し合った通り、開幕1番ゴーレムの胴体を3人で攻撃した。


拳と剣とゴーレムの石のような体がぶつかり、雪崩のような爆音が部屋中を駆け巡った。


体の凹みを見ると、今までに無いほど穴が大きく深かった。

やはり今回も、俺たちはこう思った。


「これ…行けるぞ!」


ゴーレムの次の動きも知っている。

誰か一人に猛スピードで突撃してくる攻撃だ。

これもしっかり3人で確認した。


だが、この攻撃は速すぎて逃げれる時間は無い。


出した結論はこうだ。


「来いや!!」


正面から立ち向かい、一撃でも入れる!

今回は俺の方に飛びかかってきた。

俺は合わせるように剣を振りかざした。


「逝ッッ…」


剣はゴーレムの体にヒットはしたものの、弾き飛ばされてしまった。


しかし俺はまだ、生きてる!!


すぐさま剣の方へダッシュした。

転がりながら剣を拾いゴーレムを振り返ると、今度はメイに向かって行っていた。


「『破壊』」


メイも正面からスキルを放つ…が、発動が少し遅く、メイの体が血を吹き出して宙を舞った。


メイ……


などと思う暇もなく次々と飛びかかってくる。

今度は王子だ。


「王子!落ち着いていこう!」

「うん」


王子は頷き、剣を構えた。

ゴーレムがスピードを上げ、やって来た。


「ガ……」


メイとは逆に、今度は早かった。

王子の頭部が俺の足元に転がった。


「うっ…」


次は俺か……


またしっかりゴーレムの動きを見て剣を構える。


よし…来い……!


「ガガガガギ」


……動かない!?


ゴーレムは動きを止めた。

2人を殺して満足したのか下を向いて動く様子もなくなった。


「チャンス!はぁぁ!!」


俺がゴーレムの凹みに突きを入れ……かけた時ゴーレムは起き上がり俺に高速でタックルを放った。


「あ……死……」



-GAME OVER-



~5回目の挑戦~


ゴーレムのあの挙動もしっかり共有し、ダンジョンへやって来た。

ゴーレムの行動を分析し対策する。

俺たちは、確実にクリアへ近づいていた。


すると、作戦会議の時は何も言わなかった王子が急にドヤ顔して俺とメイの前に立った。


「今回でダンジョンクエスト最後だよ」

「え?どういう意味ですか……?」

「だって絶対クリアできるもん」


また王子の謎の自信か。と思って軽無視で先行こうとした時、王子は不敵な笑みを浮かべた。


「だって今回は秘密兵器があるからね〜」



次回!

ゴーレム撃破!?ダンジョンクエストクリア!?


--続く

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