第8話 イケメンくん、嫌い

「知ってるって…どういうこと?」


思わず聞いてしまった。

明らかにヤバいやつだけど、こんな次の場所へ行けるかもしれないチャンスには変えられないだろう。


「実は俺たちね…次の街から来たんだ」


そうか…

どうりでアイロニーでは見ない装備をしている訳だ。

だったら話は早い。


「教えてくれ!次の街への行き方を!」


ショウは俺の肩に手をぽんと置き嘲笑した。


「むり」

「へ?」

「だから……むり」


何を言ってるんだこいつは。

自分たちから話し出してといて断るって…

やっぱりヤバい奴なんだ。

……うんそうだ。

こんなチャンスもう無いかもしれないけどここは立ち去ろう。

俺のゲームライフをキチガイに壊されてたまるか!


「……じゃあ僕はこれで」


俺が背を向けて歩き出すと、今度はさっきよりも強い力で引き止めてきた。


「待ってくれ!行き方は"まだ"教えられないだけなんだ!」

「と言うと?」

「次の街にはアイロニーのようなクエストが受けれないんだ!だから次の街行ったところで面白くなくて苦しむだけなんだ」

「つまり?」


ショウはさっきの嘲笑はどこ行ったのか真剣な眼差しでこちらを見つめた。


「クリアが目的じゃないやつは次の街には行って欲しくない」


俺はイラついてきた。

話の筋が一向に見えないからだ。

時間の無駄だよこんなの。


「結局何が言いたいんだよ!」


ショウは俺の怒声を超えるくらいの大きな声で叫んだ。


「審査をさせてくれ!!君が次の街へ行くに相応しいプレイヤーか見てみたい」


ん〜なんか面倒くさそうだな…

あんだけ期待させてそれかよ。もういいよ。

俺は石を採掘しに奥へ行く。またな。

俺はまた無言で立ち去ろうとしたが、また手をかけてきて止められた。


「君には素質を感じたんだ。やると言うまで俺は止め続けるよ!」


ショウの後ろの3人もこちらをじっと見つめている。

え〜まじかこいつら。ヤバい奴もヤバい奴、イカれてるよ。

……もしかしてこれうんって言わないと返してくれないんですか??

くそしょうもない


「わかったよ…受けます…!」


ショウ達の顔から光が浮かんだ。


「ありがとう!!じゃあ名前を教えてくれないか?」


正直教えたくないが、もう話を長引かせたくないので俺は正直に答えた。


「"わん"です」

「いい名前だね!じゃあ俺達も自己紹介を!俺は"ショウ"次にこいつが〜」


ショウは後ろにいた3人のうち、唯一の男を指さした。


「こいつが"クラウン"」

「よろしくね〜」

「それでこの子が〜」


次にへそ出しで腹筋バキバキの戦闘スタイルな女の子を指さした。


「この子が"はぁと"」

「よろしくな!」

「で、彼女が〜」


最後に長い黒髪で和の着物を来ている女の子を指さした。


「彼女が"お嬢"」

「よろしくお願いしたしますわ」


そしてショウはこちらを向いて一言かけた。


「これから少しの間だけどよろしくな!わん!!」


































……だる

--続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る