異世界YouTudoの加美
小余綾香
第1話 マニケラトプスが現れた
「くぅぅぅ、やっぱ万馬券で食べる
小綺麗な店内に不似合いな声が響く。R.B.ブッコローは日比谷で
シメはイクラご飯かな、と考え、芋焼酎をオーダーしたまでの至福はブッコローも覚えている。しかし、
「痛い! 痛いよ、いた……あ……あ、あっちぃぃぃ!!」
今、ブッコローは全身を串刺され、炭火で
その脳裏にアースボールの
――あ、万馬券……。
ブッコローはゆうせか宇宙での生を終えた。生前の愛されたミミズクの姿からは想像できない壮絶な最期である。誰がブッコローを殺したのか。ゆうせか宇宙は騒然となったが、それは
その頃、彼はサバンナを思わせる乾いた土地で目を覚ましていた。
「
本能的にブッコローは辺りに武器を探す。しかし、
「ガラスペン!? いや、
強過ぎる太陽の下、その紙は
それでもブッコローは歩き出す。生き延びるには
ブッコローは歩いた。自らの死に際を思い起こさせる熱に
「マニケラトプスー!?」
「ナニ実体化してんの!? え? まさか戦う? マジで!? 木の棒で倒せるモンスターってこんな恐竜みたいな奴じゃないでしょ?」
しかし、それは
その瞬間、
するとマニケラトプスは足を止め、警戒しながら身を固めた。命拾いして脱力するブッコローの目に、藪の影から顔を
敵か味方か、彼らは見た通り、人で良いのか、疑念がブッコローの頭を巡ったが、目的としていた知的生命体との接触ではある。可能な限り友好的に接近し、まずはアイテムを提供してもらわなければならない。
下心から筋肉を引きつらせるブッコローへ向こうから老いた個体が近付いて来た。それは慎重に距離を取りながら何事かを
「こ、これはやはりOKミューズコットン!」
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