第11話

――東京港区高級マンション

「んじゃあ、そろそろ第2ステップの本腰入れようか!」

「やっとか。」

「あぁそれでみんなに紹介したいやつがいる!入れ!」

ガチャ……ペコッとお辞儀をした。

「初めまして。黒石一平太くろいしいっぺいたと申します!」

「よろしゅう頼む!」

「その目の傷かっこいいね!」

「おい祐!お前モラルがないぞ!」

「あっ!ごめん。深い意味はないんだ!」

「いえいえ!気にしないでください!今までこの傷を褒めてくださったのは、仁さんとあなただけです!」

「もういいか?そんでこいつはねずみのリーダーです!!」

「なんやそれは?」

「まあまあちゃんと説明するから!」


東京には、江藤組を除き大きい暴力団は5つある。

その全ては、警視庁が定める広域指定暴力団若しくは指定暴力団に名を連ねている。

最も格式が高いのは順番に、凛清会りんせいかい関東河崎組かんとうかわさきぐみ桜田一門さくらだいちもん朱菊會しゅぎくかい三代目両角会さんだいめもろづのかいである。もちろん、もっと細かく見ればたくさんあるのは自明であるがな。


「まずはこいつらを取らんことには、次のステップには進めん!だからこいつらを取って名を挙げるとともに、我らの目標を叶える一手とする!」

「「「「「「おぅ!」」」」」」

「あ!あと――――――――」


――門松

「お久しぶりです!仁くん!」

「久しいな。亜希」

「最近仁くん来てくれないからじっちゃんも寂しがってたよ」

「ごめんな。じいは元気か?」

「うん!すこぶるね。呼んでくるよ」

とテクテクお店の奥へと行った。

「やっぱ亜希ちゃんはあーじゃないとね。前の亜希ちゃんは二度と見たくないよ」

「そうだな」

普段ネガティブな事を言わない金朋が発した言葉に驚きつつそう返事した。


席につき少しすると、

「おや仁。元気そうでなによりだ!」

「お互い様だな!んじゃあ今日も美味しいのよろしくな」

「任せろ」


「てかそろそろ前に頼んだ家はできた?」

「あぁもう完成したそうだぞ!明日みんなで見に行くか!」

「やったね!」「ふむ。」……


「じい!ご馳走様!」

「いつもありがとうな。いつでもきてくれぇ」

「当たり前だ。俺らはじいのご飯好きだからな」



――東京六本木

ブーンキュ。ドンパタン。

「こちらっす!」

「ありがとう蓮」


車から降りた我々は驚いた。

頼んだのはこちらだが想像以上の大きさの家であったから。

「では説明は俺がするっす!!まず敷地の周りには4mの壁があり、カメラもついてるっす。正面入口は、守衛所も作り管理は徹底させるっす!車両もこちらのシャッターが開かないと入れないっす!」

「城みたいじゃな。」

「屋根も瓦を使っており、皆様のご希望であったお城を模して作らせましたっす!中も見るっすよ」


一通り見たあと、

(広すぎじゃね?!)とみんな思った。

プルルル

「ん、仁だ。……分かった!みんなこのあと時間くれ」


「皆さん!昨日ぶりです!私からご報告があります!目下の目標を果たすために、情報を得てきました!」





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