童貞だからこそ絶対におっぱいに触りたい。

@oinari4696

プロローグ 「おっぱいに触りてえぇぇぇぇぇぇぇ!」

 大きなものや小さなもの。

 上品なものから下品もの。

 高反発なものと低反発なもの。


 そのどれもが魅力的で素晴らしい。


 おっぱい――


 人類の女性における胸部には貴賤はない。

 敢えて価値をつけるとするならば、それは個人の価値観によるものであろう。


 人類の神秘、秘宝といっても差し支えはない。


 有名な言葉で「女なんてものは星の数ほどいる。でも星に手を触れることは出来ない」というものがある。


 これはどういう意味か。

 見ることは出来る。しかし、それに触れることは決してできないのだ。

 

 現代においては特に顕著であろう。

 道を歩けば街頭の広告で、電車に乗れば車内広告でみることが出来る。

 今あなたが手に持ってるスマホを、開いているパソコンを使えば最も簡単に無修正のおっぱいの画像や動画が見れるようになっている。


 だがしかし俺は、いや俺たちはそれに手を伸ばすことは出来ても、手を触れることは出来ない。


 ためにしに出会い系サイトに課金してみても、マッチングアプリをインストールして寝不足になるくらい触っても稀にしかマッチングしない。

 たとえマッチングしても何往復か会話を繰り返すと、向こうからの返信が無くなり出会うどころか相手の写真送ってもらうところまですらいかない。


 だからといって風俗に行こうとしても、好意に対してお金を払うことを極端に忌避する変なプライドが其れを許してはくれない。

 そして根本的な問題ではあるが、俺にはその料金を払う経済力はない。


 ならばどうするか。


 ……まじでどうしよ。

 分からない。


 いや待てよ?


 はるか昔人類は月を見て憧れ、手を伸ばした。

 そして手を伸ばし続け1969年に人類はアポロ計画によってはじめて月面に着陸したのである。

 そう、憧れていただけの人類が初めて手を触れたのである。


 だとしたら俺も……。

 いや俺たちは憧れを抱き、それに向かって歩き続けることで最終的におっぱいに触ることが出来るんじゃないだろうか。


 世間を不自由なく生きている人間にとっては取るにならないちっぽけな話。

 コミュニティから弾かれてしまった人間にとっては、ひどく大きな話。


 これは俺が、いや俺たちが人類の神秘おっぱいに触れるまでの物語。



 


 


 

 


 

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