ぐちゃぐちゃ殺人事件
ViVi
この場合は擬態語であります
ぐちゃぐちゃ殺人事件!
ある意味では稚気にあふれる擬音語、いやこの場合は擬態語でありますが、世にいう“バラバラ殺人事件”の
たとえば、頭部が圧潰しているとか、大量の銃弾を受けているとか……、そういう、いわば比喩としての“ぐちゃぐちゃ”ではありません。
正しく、死体がぐちゃぐちゃに――ペースト状になっているものを指すのです。
全身、余すところなく!
バラバラ殺人の場合、猟奇的または感情的な満足をもとめるケースをのぞくと、その解体行為には、「運びやすくする」「部分から身元が特定されづらくする」といった目的があるといえます。
ぐちゃぐちゃ殺人もまた、それらの要件をクリアしています。
なにせ、ペーストなのです。いくらでも細かい単位で持ち運べますし、身元など特定しようもありません。骨も肉も一緒くたになってしまっていますし、総量も不明です。というか、専門的に分析しないかぎり、それが死体――すくなくとも人間のそれ――であることすら断言しがたい有様とすらいえるでしょう。しいて欠点があるとすれば、運ぶうえで容器のたぐいが必要なことでしょうが、とはいえ、バラバラの場合でもまさか部位を手掴みで運ぶわけもないのであって、手法として相対的な不利があるというほどではないでしょう。ぐちゃぐちゃ殺人は、このようにすぐれた死体遺棄のメソッドといえるのです!
おまけに、こうなると「別人の死体トリック」や「密室脱出・潜入トリック」など、やりたい放題です。
半ば液体のようなものですから、小さな隙間からでも死体を移動できます。ホースのような道具を使えば、長距離を、痕跡を残さずに移動させることも可能でしょう。
――さて肝心のぐちゃぐちゃにする
ぐちゃぐちゃ殺人事件 ViVi @vivi-shark
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