2023.4.9  十五年ぶり!

 子供を預けて、久しぶりに、以前お世話になっていた、尊敬する人の公演を観に行った。あまり書くと身バレするので書かないが、とても感覚的、詩的、音楽的で、いい舞台だった。


 久しぶりに会った面々に「ええっ!? 銀色ちゃん!? わからなかった!」と言われた(激太りしたからね)


「銀色ちゃん! わからなかった! 痩せたね~~!!」

「イヤなヤツだな!!」


「銀色ちゃん!? ええっよく見たら銀色だ、わからなかった! 銀色ちゃんてすっごく痩せてたよねぇ!」


 そりゃ、二十そこそこの頃と、四十代じゃ、外見変わるよ……。化粧でごまかそうとしたけど無理だったもん。


 色々言われはしたが、尊敬する師匠とも呼べる人を見ることができて、しかも元気そうなので、とても幸せな気分だ。


 会う前は「私変わっちゃったからな……」と少し思うのだけど、会ってしまうと、自分がどうみられるかは割とどうでも良くなって、久々に会えた事が嬉しくなる。


 そういや、二十代の頃に恋愛してた相手と、三十代ぐらいで何かの用事で久々に会ったことがあるけど、その時も、けっこう気にしてたんだよな。

 若くなくなった、外見が変わってしまった、ということもそうだし、当時追いかけていた夢を今は追いかけていない、ということも大きくて。


 もうお互い、友達として会うだけ、それだけなんだけど、自分を好きでいてくれた一時期もあったわけだから、その頃相手が好きだったであろう「自分」のほとんどをなくした身としては、会ったら、がっかりさせちゃうんじゃないかなと。


 向こうも向こうで、同じことをあとで電話で言っていた。変わってしまった自分を見て、がっかりさせるんじゃないかと気にしていた、と。


 実際に会ったら、向こうもそれなりに年齢が姿に出ていて、正直な話、私は「ホッとした」んだった。

 なんだろうね? 逆にツッヤツヤの二十代に見える美魔女だったら、えっ魔女……? と怯えていたかもしれない。目元のたるみが見えたら見えたで、ああ、ちゃんと変わってる、相変わらず人間だった、良かった、みたいな……。

 変な話、最初から外見が好みで好きになったのなら、多少がっかりするとかあってもおかしくないけど、この人の場合、外見から好きになったわけではないので、そこが多少変わっても大して問題ではない。

 それに正直言って私のストライクゾーンはだいぶ広いので、好きになれば大抵の人の外見はストライクになる。


 いや、好みはあるんだけどさ。眉がキリッとしていてタレ目の子が好きとか。榮倉奈々の顔がめっちゃ好きとか。この顔には弱い、みたいなのは、まぁ、あるんだけど……。


 なんの話? 好みの顔の話?


 まぁ、でも、私は……痩せたほうがいい……。うん……。

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