司書フォルカによる、世界の終末に関する一考察
橙山 カカオ
1章
序論
終わりとは、何か?
古来より、人は終末を描いてきた。大洪水、炎の雨、死の病、全てを食らい尽くす獣。
それら終末の神話が正しい歴史だとするならば、世界は我々が思っている以上に脆弱だ。
だが、世界は続き、我々は生き残っている。何故だろうか。
終末に対抗する何かがあったはずだ、と、私は考える。
終わりを知るために、終わりの対極について、論じたい。
[朱記:先輩より、情緒的に過ぎるとの指摘。曰く、『結論から書け』。前段は書き直す予定。]
―― 二級司書フォルカの『ルールブック』より抜粋
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