第2話 もったいない
義母の言い分はこうだ。
『もったいない。全部国産の材料で、とても良い木を使っているのよ。今はぜんぶ輸入品でしょう、こんな価値のあるもの二度と作れない。立派な梁を壊すなんてありえない』
お義母さん、あなたの考えの方がありえないの。
大災害が多い近年、みんな少しでも丈夫で安全な住宅を建てるのに、どうして、こんなに腐ったような家に住まなきゃならないのよ。
あなたの『価値』は思い出なのよ。
あなたの思い出が価値あるものなのよ。
あたしには、なんの思い入れもないの。
『もったいない』
もったいないのは、夫のお金。
二千万円をあなたの思い出のために使うのが
もったいない。
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