まっしろ
七瀬モカᕱ⑅ᕱ
バレたので
私に好きな人がいる。ということがバレたので、朝から本当に気が重い。身だしなみを整えてから、スマホのメッセージアプリを開くと...案の定クラスの仲良し女子とだけで作ったグループの通知だけで軽く十件は超えていた。
「はぁ....うっざっ」
またどうせ噂好きの女子に広められてしまったんだろうな。どうしてこうも噂話は広まるのが速いんだろう。
✱✱✱
「おはよ〜みんな!まだせんせー来てない?やった!セーフ!」
モヤモヤした気持ちを抱えたまま、ホームルームが始まるギリギリに教室に入る。席に着いた瞬間から、周りの席の女子達の質問攻めにあった。
「ねーねー!昨日の話ホント?!え〜まじでびっくりしたんだけど!!上手くいったら教えてよねサキちゃん」
「ほんとほんと!え〜?そうかなぁ〜、結構好みバレてるかなぁって思ったんだけど?!」
周りからすると、きっとうるさいくらいの音量で声を出す。こういうのが、普通の女子なら楽しいと感じるのかもしれないけれど、私にはほんの少しだけ辛く感じてしまう時がある。
そして本当は、私の好きな人をこの中の誰かも好きであることも知っている。
別に私は振られてもいい。 というのは半分嘘で、もう半分は本当。
「あ、サキちゃん!一限始まるまでちょっと話したいことあるからいい?」
「お、了解した〜。ここでいい?」
「んやー空きのとこで。」
そう言ったその子の目は笑っていなかった。
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