ゲームだよな?
「好き好きゲームぅ、スタート!」
ハイテンションでそう拳を突き上げ叫ぶのは、
海月高校二年A組に居座る彼女の本来のクラスは、一年A組。では、なぜこの教室にいるのか。
「その愛してるゲームの派生系みたいなゲームはなんだ?」
「
見ての通り、先輩と遊ぶためである。
クラスメイトにとってはこれは日常の風景であり、微笑ましく見守っているのだ。
すると、
「……一応、ルールくらいは聞いておこう」
「ほいきました。おほん、ルールは一つ!互いに好きと言い合って恥ずかしがったら負け。言い淀んでも負けであります!」
「それ二つないか?」
「気にしたら負けですよ、月野木先輩」
「ではでは」と、話を強引に進める。
「月野木先輩、好きです」
クラスの男子の視線が一瞬絶対零度まで下がった気がした。
嫉妬に狂った奴に殺されるのが先ではないはないかと、恥ずかしがるどころの話ではなく、彰久の表情は凍りつく。
「次、月野木先輩の番ですよ?」
「はぁ……分かった」
嬉しそうに微笑む雫。可愛く深呼吸をすると、彼女は少し目線を上にあげて一言。
「優しく、してくださいね?」
「なにが!?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます