大切なひとに食べてもらいたい
鷺島 馨
大切なひとに食べてもらいたい
「私に料理を教えて!」
先生に頼まれた雑務を終わらせ帰り支度をしていたボクの前で仁王立ちになった
「どうしてボクが?」
「
「待って、
「
「なんで?」
「だって…… 好きな人に、食べてもらう料理作りたいんだもん……」
あ、察した。
調理実習の時に同じ班だったボクたち。
そして
えっと…… これってボクが
「いや、やっぱりボクが
「どうして!? 他に頼れる人はいないの…… 助けてよ……」
なお渋っていたボク。そんなボクに
「教えてくれないんだったら……」
そこに映っていたのはボクが
「これ、
「ぐっ…… わかった。わかりました。で、何が作りたいの?」
「やった! ハンバーグ作ってあげたいの」
ハンバーグかぁ、
結果を言うとボクは
玉ねぎの微塵切りが出来ない。炒めればムラになって、混ぜ合わせる時にはぐちゃぐちゃと音を立てるだけで綺麗に混ぜる事が出来なかった。
「なんとか、出来たぁ……」
疲弊した表情を浮かべた
ボクの部屋のキッチンは目も当てられないくらいにぐちゃぐちゃになっていた。
大切なひとに食べてもらいたい 鷺島 馨 @melshea
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます