第3話 花といったら桜なエブリデイ

春に雨が降ると「花の雨」という季語があると知った。

桜の時期というのは本当にあっという間に過ぎてしまうから

桜が始めたときから散るときまでを見失わないようにしようと

今から意気込んでいる


一本の木であっても咲く順番というのは違う

最近黒い犬が飼われはじめた工場の一角に

枝が通りに伸びすぎるからとザクザクと枝を

切り落とされた桜の木が生えている


かれこれ6年はその桜の木を毎日眺めて通りすぎる

ということをしている


木はしゃべらないし動かないから知り合いになる

ということはなく

木が切られたとか 

葉が茂ったとか

桜がさきそうとか


そんなことを見たはずだけど忘れてる

そんなとりとめのない付き合いの桜の木


夕方にその木をみたとき木の真ん中より少し上の

桜がポワンと見事に咲いていた


ほかの枝はまだだよ~というかんじで

全体がつぼみで止まってます!

雰囲気が満タンだったのに


短距離走で先に飛び出してしまった

ような雰囲気でぽわんって咲いていた


ヨーイドンにフライングして春の花

             こひのむ



つぼみの中でフライングした春の花

             こひのむ


つぼみの中に一枝ぽわんと春の花

             こひのむ








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