2024/10/6

 とても長い夢だった。


 それなのに、起きた時に覚えていられたのは少しだけだった。


 とても大きな木の下で、綺麗な木漏れ日に包まれながら植物の世話をしていた。


 いろとりどりの綺麗な花々、たくさんの苗木、たくさんの観葉植物、たくさんの香草。


 たくさんの植物に囲まれながら、心穏やかに暮らしていた。


 私がやることひとつひとつに何かが紐づいていて、なにかをしたら誰かの罪が暴かれていった。


 暴かれるたびに、視界の端に白い文字が浮かんで見えたけれど、知らない文字で何もわからなかった。


 罪状だろうか? 誰かの名前だろうか?


 なにもわからなくて、誰かの罪が暴かれたことしか知らなくて、夢の中でほのぼのと植物を育てていた。


 穏やかな気持ちで微笑みながら、優しい気持ちでいられるまま。


 小鳥のさえずり、川を流れる水の音。


 小鳥の姿は見えなかったけれど、川はとても綺麗に澄み切ってキラキラ輝いていた。


 木漏れ日も、浴びても見つめても痛くなくて、温かくて心地よい。


 何もかも安らぎに満ちて心地よい場所だった。


 

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