2024/5/30

 覚えているのは断片的。


 バイト先でしんどくても頑張っているうちにどこか知らないところに迷い込んでいた。


 たくさんの糸が天井や壁から伸びて絡まり合い、一本の長いロープのようになって床に伸びてきているのを眺めていると、なんとなく糸を通して増やして絡ませたくなってきた。


 伸びて絡まり合っているのは青色の糸で、ちらほらクリーム色の糸が混じりあっている。


 私はそこにすでにある青色よりも少しだけ緑がかった青い色を通して絡ませ結ぶように巻いていった。


 糸と糸の間を横向きにイルカが泳いでいくように糸を通し、ある程度通したら糸の束に沿って斜めに糸をくぐらせて絡ませ、最後は結ぶように糸の束をくるっと一周させていく。


 こんなことをして何が起きるのか、何があるのかわからないまま、気の向くままに、楽しい気持ちのまま糸で遊んだ。




 次に見たのは、寝ていると誰かが顔を覗き込んできている夢だった。


 多分、中学生まで一緒の学校だった一個上の人。


 大人になってから好意を利用されて酷いことをするよう唆されてしまった人。


 そういう目に遭ってほしくなかったのに。何のために……。




 場面が変わり、また職場の風景になっていた。


 いろいろな人が何月までなら頑張って働きますと私の前で宣言して冷たい目で見てくる夢だった。


 私のことが嫌で辞めたくてそう言ってるんだと夢の中の私は感じ取っていて、店長が頭を悩ませながら相談してきている夢。


 私に言われても困るし、私が原因なら私を辞めさせればいい。私だって辞めてえわ!


 そう提案しようとすると、おじいさんが孫娘のために電池を買いに来た場面に変わった。


 お爺さんの話を聞いていると、小さい子へのプレゼントで頑張っているような物言いだったから、どんなかわいい子なのかなと考えていると、おじいさんの近くに漫画とかアニメにあるような丸い吹き出しでイメージが出てきた。


 私の周りには小さい女の子が満面の笑みを浮かべているイメージがあったけれど、おじいさんから出てきたイメージは大人の女性だった。


 えっ?! この年なら大丈夫じゃない? 代わりに電池買いに来なくても……。


 そんなことを思っていると、さらのその女の人が何に電池を使おうとしてるかが見えてきた。


 お爺さんは何に使うものか知らない様子だったので、何とも不思議な体験だったけれど、大人の玩具に使われる予定の電池らしかった。


 お爺さんは何に使うのかとニコニコしながら買っていて、知ってしまった私は気まずくてなんとも言えず、苦笑いを浮かべるしかできなかった。




 そのうち、バイト帰りなのか雨の中歩いている場面に変わった。


 土砂降りの雨の中、傘もささずに歌を歌いながら家を目指し、水たまりを避けるためにぴょんぴょん跳ねながら歩いている夢。


 雨が盛大な拍手をしてくれているように感じる大雨の中、私の歌声はかき消され、躍るように歩いて進んでいる痕跡すら残らない。


 それを少し寂しく思いながらも、自分だけはしっかりそれを知ってみて楽しんでいる。


 家に着くと、雨の中水槽が水でいっぱいになった状態で、亀が楽しそうに泳いでいた。


 前足を上にあげて万歳をし、後ろ向きに水槽に飛び込んだり、前向きに倒れ込んで茶ぷちゃぷ泳いで楽しそうだった。


 思わず可愛い! なんて叫ぶように言っていると目が覚めた。

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