書いて、読んで、七年目

第97話 シャツとナイフと

「カッターシャツ」を知ってますか？

　男性が下着の上、上着の下に身につけるもので、ビジネスマンの場合、その襟首にネクタイを巻き付けることがよくあるシャツです。ああ、ワイシャツとも呼ばれます。

　こういう男性用のシャツを、ワイシャツと呼びますか？　カッターシャツと呼びませんかね？

　先日、スーツの下に着る長袖のシャツを買おうとAmazonで検索しているときに気づいたのですが、こういうシャツを一般的には「ワイシャツ」と呼ぶようですね。「カッターシャツ」と呼ぶのは西日本（関西）の呼び方らしいです。

　――知らなかった。

　＞カッターシャツの「カッター」は、「勝った」をもじったもので、スポーツメーカーのミズノが発売した商品名を言います。

　いろんなサイトにこう書いてあったので、おそらくそういうことなのでしょう。大阪のメーカーであるミズノが関西以西に「カッターシャツ」という名で売り込んだため、西日本ではカッターシャツと呼ばれるようになったそうです。

　――なるほど。

　わたしも中学生の頃からカッターシャツを着ていましたっけ。カッターシャツ――縮めて「カッター」を毎日着てたわけ。カッターといっても、カッターナイフじゃないですよ。カッターシャツです。ナイフは切れるけど、着れないです。笑笑

　Amazonでシャツをポチりながら、そんなことを考えてひとりニヤニヤしていました。

　自分があたりまえのものとして使っている言葉。地域や時代が違えば通じなくなるんだろうな。言葉っておもしろいな、と考えた金曜日でした。