ぐちゃぐちゃ
水谷一志
第1話 ぐちゃぐちゃ
一
私はいつだってぐちゃぐちゃ。
しなきゃいけないこと、したいこと、それらの整理ができない。
二
今もレポート出さなきゃいけないのに余計なことばかり考えてしまう。
まだ提出期限まで一日ある……そう思ってるからダメなんだ。
そう、私はダメなんだ。
でも悲観的になっても仕方ないな。
三
はっきり言ってこのレポートは難しい。
先生に質問した方が良いかな?
そう、私は先生に訊きたいことが山ほどある。
でもなんか訊けない。
四
とにかく私は今スマホを机の中にしまって、電源も切って頑張っている。
手の届く所にあるとついつい触って動画なんか見てしまう。
そう、誘惑を断ち切るのだ!……でもそんな決意もぐちゃぐちゃ。
場所が分かると机の方ばかり見てしまう。
「連絡来ないかな?」……とか期待したり。電源も入ってないのに。
そんなこと、あり得ないのにね。
五
今半分くらいレポートを書き上げた。
集中できないがモチベーションをアップさせて頑張っている。
先生に見てもらわないといけないので!
ただやっぱり私はぐちゃぐちゃで半分の時点でスマホの誘いに負けてしまう。
電源をつけると連絡が溜まっていた。
「明日遊びに行かない?」
……もちろん友達からだ。とりあえずこれを終わらせなければ。私は動画に手が伸びそうになる自分を抑える。
六
少し分からない箇所が出てきた。
スマホで調べると誘惑されそうなので私は今使っているパソコンのネットを開く。
……こう見えて、パソコンは必要最小限しか使わない。
完全に「スマホ世代」の人間なのだ。
先生は、今もパソコンを使っているのだろうか?
七
やっとレポート書き上げた!
でも我ながらよく頑張った。当然ではあるが一切コピペはしていない。
バレたら単位落とすし、そんな評価されたくない。
先生にそんな人だと思われたくないから。
やっぱり私はぐちゃぐちゃ。
そう、一番ぐちゃぐちゃなのは、【私の先生への恋心。】
(終)
ぐちゃぐちゃ 水谷一志 @baker_km
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます