ぐちゃぐちゃの思い出

天昌寺 晶

ぐちゃぐちゃの思い出

 “ぐちゃぐちゃ”が今回のKAC20233のお題になったと知り、そんなお題で何を書けばいいのだと思いました。

 具体的にどういう“ぐちゃぐちゃ”を書けばいいのか、わからないところがありましたが、気付きました。

 これは創作だという事を。

 「気付く」と言うより、正しく言うなら「思い出した」の方が良いと今書いている時に思いました。

 ただ、“ぐちゃぐちゃ”について書くとなると、残酷描写が入ってきたりしてきちゃうんですよね。

 まぁそれは、私の趣向が影響しているからであろうと考えられます。

 しかしまぁ、残酷描写と言っても、真の残酷描写好きの方からすると、全然大したものではないですが、残酷描写が苦手な方達にとっては、それなりのものではあると思いますので、無理だと言う方はここで読み終わった方がよろしいかと思います。


 では本編。


 1943年某帝国首都のレンガ造りの建物にて、軍上層部兼その家族らの交流会が行われていた。

 それほど大きくない建物に、溢れかえるような人数の人々が参加しており、すれ違い様に肩と肩が触れ合うことが、多発するほどの人口密度であり、ぐちゃぐちゃと混み合っていた。

 そんな中で、さらにパーティーなどを行ったりするものだから、食べ物などは散乱状態。

 食べかけのものなどは、床の至るところに落ちている為、参加者の靴には必ず落ちていた食べ物が付いてしまっている惨状であった。

 

 そんなこんなで、午後8時程に至った。

 この時間となると、この時代ではちゃんとした照明もない為、夜道は危なかった。

 その対策として、交流会はもう終わろうとしていた。

 そんな時だった。

 午後8時7分。

 久しぶりとなる空襲警報が発令された。

 しかし、彼らは空襲警報に慣れてしまっていたせいであろうか。

 誰も逃げようとはせず、逆に盛り上がった。

 そこに狙ったかのように1発の爆弾が投下された。

 そして、彼らは何があったかも分からずに建物に押しつぶされ、内臓やら何やらを飛ばして死んだ。


 後にこれは、敵国の作戦だったことが分かった。

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ぐちゃぐちゃの思い出 天昌寺 晶 @tensyouziakira

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