泣いて笑って離乳食

星之瞳

第1話苦労した離乳食

私の娘は、離乳食を食べてくれずとても苦労した。

すぐに遊び始めてしまい、なんでも机にぶちまけてぐちゃぐちゃにしてしまう。

食べたとしても手づかみ。それが毎回で私は疲労困憊。自分を責める日々が続いた。


ある日、児童館で無料育児相談があることを知り娘と出掛けた。

無料相談の申し込みをしてしばらく娘と遊んでいたら、順番が来て部屋に呼ばれた。

部屋には優しそうな指導員がいて「山下さんですね。初めまして。お子さんは真奈美ちゃんかな。真奈美ちゃんこんにちわ」と娘にも優しく話しかけた。娘は「あーあー」と答える仕草をした。「ところで相談内容は何でしょうか」と相談員が尋ねた。

私は「娘が離乳食を食べてくれなくて、すぐ遊びだすし、ぐちゃぐちゃにして手づかみで食べるし、私がスプーンで口入れようとするとそっぽむくし、これじゃいけないのは解ってるんですが、いらいらして娘を泣かしてしまうんです」と相談員に話した。

相談員は「お嬢さんはなんでも自分でやりたがる方なんでしょうね。自我が発達している証拠ですよ。散らかしても片づけが楽なようにシートを机と床下にひいて、手づかみで食べやすいようにしたらどうでしょう。野菜はマッシュして茶巾絞りとかね。お母さんも毎食作ると疲れて来るでしょう。時には固形のお菓子とかを与えて食べる楽しみを教えたらどうですか?レトルトを使ってもいいし、手を抜けるところは抜いていいんですよ、育児にはこうしなければならないという正解は無いのですから」と相談員は言った。


私はそれを聞いて肩の力が抜けた。ぐちゃぐちゃにされてもいいように用意して食べさせるようになった。娘は離乳食を少しづつ食べてくれるようになり、私も笑顔で娘に接することが出来るようになった。私がイライラしなくなると娘もだんだん落ち着いて食べるようになってきた。

迷った時に相談できてよかったと思っている。

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 泣いて笑って離乳食 星之瞳 @tan1kuchan

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