6話:重力の愚痴
ワシは重力。
他でもない、アンタが思い浮かべたその重力だ。
主な仕事は異世界の星々の重力を「地球」という惑星と同じにすること。
「何故そんな事をするのか?」
そりゃあお前さん、地球と同じ重力にしないとクレームが来るからな。
転生して来る大体の奴らは、地球の重力でしかまともに動けないんだ。
重力を軽くするとすぐに宇宙に飛んで行っちまうし、重過ぎるとすぐに潰れてぺしゃんこ。
そうなると、すぐに地球からクレームが来る。
「ウチの星からの転生者を粗末に扱うな!!」ってね。
地球は小さい癖に態度がデカくて口も悪い。
本当は適当にあしらって終わらせたいが、地球の野郎はスポンサーの「天の川銀河さん」に気に入られてるから厄介。
奴を敵に回すのは天の川銀河さんを敵に回すようなもの。
だから仕方なく、今しばらくはこの仕事を続ける。
だが、ワシを侮るなかれ。
我慢が爆発してブラックホールに「闇落ち」したら……あとはわかるな?
あまりワシを怒らせるでないぞ?
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