つらつらと書く

てぃ

KAC20233「ぐちゃぐちゃ」

長年、納得のいかない料理がある。


それはスクランブルエッグというやつで、フライパンに卵を割り入れて

掻き混ぜるだけの手軽な料理であるんだけど。


卵一つ分の目玉焼きを基準としよう。


卵一つ分の目玉焼きとスクランブルエッグ。比べてみると量がおかしいと

思うのだ。目玉焼きに対してスクランブルエッグの量が少なすぎる気がする。

食べきれば尚、分かる。満足感が全然違う。これっぽっち、という感想しか

ない。


なら、増量して卵三個分の目玉焼きならどうだ? それは通常ならフライパンを

覆い尽くす程度の分量だろう。見ただけで納得するボリュームである。しかし、

スクランブルエッグならばここまで消費しないと一定の満足感は得られない。

というより、下手をすればこれでもまだ、やや物足りなさを感じてしまうかも

しれない。不条理である。


……では、最初からぐちゃぐちゃ掻き混ぜて卵液とし、それを使用して

成型する卵焼きならどうか?


 卵三つ分。厚さも申し分なし。卵料理の一品として、おそらく文句をつける

気すら起こらないだろう。何故なのか。材料も分量も同じはずなのに。


ただ、混ぜるだけ……ただ混ぜるだけでこんなにも満足度が減るのは何故なのか。

混ぜるという行為が禁忌なのか? ならば、逆に考えて混ぜなければ成立しない

料理ならどうか。


例えば、炒飯である。メシと具材と卵、そして、油。これらが渾然一体と

なって美味さが引き出される料理。※個人の感想です


炒飯に使用される一個分の卵は炒り卵である。しかしながら、その僅かにしか

感じられない炒り卵に対して、不満を感じる事は何故か無い。※個人の感想です


この料理に疑問を紐解く鍵があるのか……? 私は確かめる為に備蓄しておいた

冷凍食品の炒飯を冷凍庫から取り出すのであった。


──あ、オススメですか? セブンイレブンの冷凍炒飯は美味しいと思います。

万人向けではないかと。量は少ないですが……

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