牛鬼の捜索
驚いた何でも屋一行は事情を聞くとゆりあと一春が鬼塚を心配して来たという訳だった。
「鬼塚さん、まだ帰ってきてないんですか?」
とゆりあ。
「鬼塚さん、いなくなったって本当ですか?」
と一春。
その時、布川未来がやって来て
「春日さんから伺いました!鬼塚さんいなくなったんですか?」
「はい、置き手紙まで残していなくなりました…」
伊万里は答えた。
「置き手紙⁉︎」
布川未来は驚いた。
「はい…」
伊万里は困った。
一華がゆりあ達を中に入れ、
「鬼塚ですが、見つかったみたいなんですよ。ほら、皇ちゃん!」
一華が伊万里を促した。
「私の弟がTwitterで鬼塚が京都にいる事を教えてくれたんですよ」
伊万里はスマホの画面を見せた。画面にはTwitterで鬼塚を見たというツイートが映っていた。
ゆりあ達は画面を凝視した。
すると、一春の父・義治が急に
「どっかで見たような…」
と考えるように言った。
「わかるの?」
一春の母・久子が聞いた。
「皇さん、画面をアップにしてください」
義治は伊万里にそう頼み、伊万里は画像を大きくし、義治は一生懸命見た。
「森崎さん、どうですか?」
ゆりあの父・卓郎が聞いた。
「ちょっと待ってください…」
義治は思い出そうとした。
「父さんしっかりして」
一春が急かした。
義治は画面をアップにしたまま動かしたが、次の瞬間、
「あー!ここ思い出しました!大学の卒業旅行でここ行きました」
と大声をだした。
「本当ですか?」
ゆりあの母・彩が尋ねた。
「はい!このレストラン菊水の建物でピンときました!」
一同はほっとし、
「じゃあ、鬼塚さんはそのレストラン菊水の近くにいるんですね!」
布川未来が言った。
「とりあえず、場所はわかったから後はそこに向かうだけですね!」
本郷が言った。
「ありがとうございます」
何でも屋一行は義治にお礼を言った。
「いえいえ。鬼塚さん早く会えるといいですね!」
義治がニコッと笑った。
スッキリした気持ちでゆりあ達は何でも屋を出た。
ゆりあ達が帰った後、何でも屋一同は誰が行くか話合った。その結果、伊万里が行く事になった。
本郷や一華は心配したが、伊万里は笑顔で大丈夫だと告げた。
仕事が終わってすぐ伊万里は新幹線の切符を買い、翌日京都に向かった。
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