そう、彼こそがあの!!!

こまの ととと

第1話

 私は3秒ヒーロー、3秒間だけ変身して戦う事が出来るのだ!

 今日も悪の栄える声が聞こえるぞ! とあっ!

 走れ我が愛車ペガサス(ママチャリ)! 


 三十分後。


「ぐへへへ、俺は悪人だぞ貴様ら! 今日も銀行を襲いに来たぜ! さあ金を詰めろ詰めろお!」

「くっそお! あいつは銀行強盗の悪人! このままでは、また金庫の金を取られてしまうぅ!!」


 私は、急いで現場に駆け付けたとき、そこには覆面を被った男達が三人居た。

私は、正義の味方として、彼等に言った!!


「そこまでだ悪党どもめ!!  私は、3秒ヒーロー。3秒間だけ変身して戦う事ができるのだ! さあ今日こそ覚悟しろ、銀行強盗の悪人どもめ!」

「ちいっヒーロー様のお出ましかよ!! 野郎ども、やっちまいな!!」

「合点でさあ兄貴! いい加減おっちんじまえってんだよぉ!!」


そう言うなり、二人組の男がナイフを持って襲ってきた。

だがしかし! 私は落ち着いて手前の男に向かってそのまま飛び蹴りを食らわす。

男は、


「うげええええええ!! 結局やられたあああ!!!」

「相棒ぉ!? くっそおお、食らいやがれえ!!!」


もう一人の男が、拳銃を取り出して私に発砲してきた。

だが私は、銃弾を避けながら、男の懐に掌底を繰り出した。

すると、男は、


「ぐぼえええ!! またやられたあああ!!!」

「テメェいい加減にしやがれ、部下の仇だ! 俺が決めるぜええ!!!」

「ふん、ならば相手をしてやる、巻きで行くぞ変ッ身!! とあああ!!!」


そう叫ぶと同時に、。全身を包み込む、白銀の鎧に、赤いマント。

手には、黄金の剣を持っている。

これが、3秒ヒーローのコスチュームなのだ!


「そのままキィィィック!!」

「がああああ!!? せめて剣を使えええ!!! くっそぉ今日もとんずらだぜえ!!」

「逃すか!! 今日こそ反省して真っ当な道を歩めぇ!!」


この惨状を見て、銀行員は今日もつぶやいた。


「ああもう、ぐっちゃぐちゃだよぉ」

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そう、彼こそがあの!!! こまの ととと @nanashio

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