ちょっとした海水浴

ミンイチ

第1話

 今日は海に泳ぎに来ている。


 空には少し雲があるが十分晴れていて、気温も少し暑い程度なので泳ぐにはもってこいの日だ。


 砂浜には洗濯バサミがいて、海の中にはシャーペンが泳いでいる。


 最近は近くでモーターボートが発見され、襲われないように警告が出ているが、この海水浴場はネットがあるので安全だ。


 しっかりと準備運動をして、海に入る。


 外の暑さも相まって入って最初はとても冷たく感じるが、次第に慣れていって心地よい冷たさだと感じるようになる。


 周りを注意しながら自分の好きなように泳ぐ。


 少し頑張って泳いでみたり、ゆったりと浮かぶように泳いでみたり。


 そんなふうに過ごしていると、私を呼ぶ声がした。


 声の方を見てみると、一緒に来ていた仲間たちがバーベキューの準備を始めていた。


 私も手伝えということだろう。


 海から出て設営の手伝いをする。


 バーベキュー用のコンロを組み立て、炭に火をつける。


 車に食材をとりに行っていた仲間たちが帰ってきたので、早速始めることとなった。


 メインの食材はやはりお肉だろう。


 牛に豚、そして鶏、さらにはカンガルーまで用意してあった。


 バーベキューを終えるともう一度海に戻り、次は潜ってみることにする。


 浅瀬には小魚やシャーペン、カニや洗濯バサミがいて小さな生き物たちで賑わっていた。


 少し深めにところになると、魚も大きくなり、のりや修正液が見れるようになってきた。


 ここまでは目立つところにゴミはなかったが、その先を見てみると大きめのゴミもあるように見える。


 遊泳可能区域の端っこの底では海藻やカーボン紙、画用紙などが所狭しと生えていた。


 それらのせいでそこが見えなかったので少し怖いと感じた。


 浜に戻って帰る準備をしていると、仲間の1人が慌てたように海から上がってきた。


 凧に刺されたようだ。


 この地域でクラゲや凧が見られるのは珍しいので、運が悪かったのだろう。


 帰るときには病院を探さなければいけなくなった。

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