脳内チップ

 俺たちはどこまで走り続けたのだろう、そ

して行き着いた場所は俺が住むアパートだっ

た、なぜここに来たのか?、当てもないが、

あの謎の男が言っていた事を信じて、俺は消

息を絶ったと言っていた、だから俺の住処も

分からないはずと思ったのか・・・、二人は

部屋の灯りをつけずに座り込んでいた。


『雫・・・、大丈夫か?』


『私は平気、聖夜さんは大丈夫?』


『俺は平気だけど、これからどうすれば良い

のか・・・、分からない・・・』


『このままだとバイトもしてられないし、今

までの生活が台無しだね、でもこうして聖夜

さんの側に居られるなら私は構わない、どん

な事があろうと・・・、何か不思議な感じが

する、まるで前から一緒にいた様な、痛っ!

!』


『どっどうした雫!!、雫?』


『あっ頭が締め付けられる、痛っ、痛っ!!』


 俺と症状が一緒だ、前に起きた事を考える

とこの症状が出るなら。


『しっ雫!!、あの時観た映画楽しかったな

!!、迫力あってスリルも満点だったな!!』


『はっハイ、た・楽しかった、とっても楽し

かった・・・、あっ痛みが無くなりました、

何があったのでしょうか、痛みがなくなり体

もスッキリです』


『やっぱり!!』


『えっ!!やっぱりとは?』


『俺が前に雫と同じ症状が出た時を思い出し

て、ちょっと試したんだけど、どうやら前に

起きた事を考えると脳内で異変が起きる仕組

みらしい、そこで今起きて事を考えさせたら

痛みがなくなったと言うわけ何だ恐らく』


『だから映画の話題で逸らしたって事ですか

?』


『ああっ、これはきっと何か脳内に仕組まれ

てるなきっと!!』


『ハッハハ、その通り!!』


『けっ健ちゃん!!』


『よっイケメン君、そして雫!!、今聖夜が

言った通り、お前たちは脳内にチップが埋め

込まれているんだよ!!、話すと話が長いの

だが、率直にお前たちは・・・、いやっ今お

前たちに話すとまた頭痛が起きるから離せな

いが、何とかそのチップを取り除かないとな

!!』

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