彼女の知らない顔
俺はいつしかコンビニで会うだけではなく、
前に出会った東口に頻繁に行く様になってい
た、少しストーカーまがいとしての罪悪感を
持ちながら。
『よっ、聖夜元気か?、そして暇か?』
『おはよう、健ちゃん!元気だけど、これか
ら行く所あるんだよ!!』
『そっか、・・・、てかっまさかのデートか
?・・・、ジローーーーーーッ!!』
『んな訳ないじゃん!!』
健ちゃんにストーカーまがいが知られたら
何をからかわれるか分からないから気付かれ
ない様にしないとな!!
『そっか〜、出掛けんのか?、つまんねーの、
昼寝でもすっか!、じゃっまたな聖夜!!』
『ごめん健ちゃん』
『気にすんな、また夜に来るからなぁ〜』
取り敢えず回避成功だな、さてと東口に行
くとするか!!、俺は駅東に向かった、そし
て・・・、彼女と老人が居た、どうやらこの
間の人とは違っていた、声もかけずに俺は彼
女を尾行を始めていた。
『また、この十字路だ!!』
今度こそ遅れない様に、慎重に近づき、十
字路を左に曲がり、ちょっとしてまた左の細
い路地の先は行き止まりの様に見えた、それ
にしても随分大きなバッグを持つ彼女、その
時、彼女は老人の両肩を抑えながら腰を座ら
せ膝枕をし始めた。
『一体こんな所で何をするんだ?』
この辺りは民家もなく、人の気配もない気
がした、その時、彼女は長い棒(40センチ
くらい)の物をバッグから取り出し老人の頭
付近に当てていた。
『何をしているんだ、彼女は?』
俺はいつしか目を離せなくなっていた、そ
の時だ、老人の体が萎んでいく様に観えた、
そして老人の体は完全になくなり、衣類だけ
になった、その衣類を丁寧にバッグに詰めて
いた、俺は頭の整理がつかないが、何故か恐
怖感はなかったが、その場を去った。
『あの時、健ちゃんが言っていた事なのか?
老人が行方不明になっている?彼女が原因な
のか?』
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