パパ活

彩音は所謂、パパ活女子というやつだった。

ある日、彩音がハゲパパと呼ぶ者に、望まぬ肉体関係を結ばされた。

「あのハゲ、絶対許さない!」

 その勢いで「うらみ屋」に辿り着き、俺にDMを送ってきた。


 依頼内容はハゲの抹殺。

「これで殺すのは、やり過ぎか……」

 俺は男だから分かってあげられないが……。

「これも仕事だからな」


「よう、ハゲ」

「誰だ、お前は! いきなり失礼じゃないか!」

「お前が彩音のパパか」

「彩音? あの子がどうかしたのか?」

「身に覚えがないか?」

「?」

「強姦は犯罪だぞ。どうせパパ活してる奴だから警察には訴えないとでも思ってんだろ」

「そ、それはっ……」

「そんな時のために、俺がいるんだ」

「おい、何をする気だ」

「地獄で反省でもするんだな」



 次の日、会社員・畠山十三(54)が家の中で心臓マヒで死んでいるのが見つかった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る