オモラシポイント

学校6日目の朝です。土日は休みなので今日は月曜日ですね。


さて、今日は交換台のところにあるモニターに付いて紹介します。

このモニターは、私のおむつ替えを晒し上げるためだけの物ではない。

今は-139点と表示されている。


このモニタが映すものはどんどん変わっていくのだが

1:現在のオモラシポイント

2:一週間分のオモラシポイントの加算された時間と折れ線グラフ

3:優秀なおむつ替え動画と、改善点のまとめ

4:次の賞罰ポイントまでのカウントダウン

5:オモラシポイントの配分

6:おむつ替えの生放送




オモラシポイントという物なのだが、非常に不愉快である。


・オマルがつかえた +5点

この段階にたどり着くには、授業中もしくは登校中にお漏らしせず耐えきるという前提が必要になる。

出来たことは無い……出来たとして私はオマル洗ってくれと頼めるのだろうか。


・オシッコしたいと言えた上で漏らした +3点

言えたは良いけどオマルまでは我慢できませんでしたという物。

一回だけ出来た。幼稚園で交換する直前の一回だけだが。

で、その一回以降、授業中は言えたとカウントされないことになった。


・漏らした上で自己申告できた。 0点

あって無いようなものである。

授業ごとに一斉に確認に来られては自己申告なんか出来るわけ無いだろう。


・漏らした上で確認されるまで言えなかった。 -3点。

というわけで毎授業毎に-3点されている。

授業中を耐えきれれば……こんな屈辱はないのだが。というかノータイムで来るんじゃないお前ら。


・同じオムツに二度以上漏らした。 -5×回数

私の特典の稼ぎ頭……もとい減らし頭である。

毎時間確認されているのにどうやって二回も漏らすのか。それは登校であった。

私は学校からやや遠いところから通っている。 ……で、この間に二回分やってしまう。


駅のトイレで交換して一回ごまかしに成功したのだが、ゴミ箱に捨てたことで駅から苦情が学校に来てバレたのだ。

ちゃんと名前は塗りつぶしたのだが、オムツ=私で知名度が跳ね上がったので、そんなものではごまかせなかった。


じゃあ持ってくればそれはそれで朝の指定おむつへの交換があるわけで。

その間に不正防止の為の持ち物検査が入ってバレる。




おかげで登校するだけでかならず-10点されている。

マイナスの三桁に突入した時拍手が聞こえてきたぞどいつだこの野郎。


ちなみにオムツを自分で勝手に外すと-50点となる。




――小鳥お姉ちゃん、おむつ替え終わったよ

――今日こそは頑張ってね


あ、はいありがとね……


現実に引き戻されてしまった。

怪人と戦ってオムツをやられてなんやかんやあって、これにより幼稚園バスの来る時間と登校が重なってしまった。


お陰で幼稚園児に替えられてしまっている。校門近くに設置されている交換台で。


――あらあら可愛いお姉さんね

――小鳥ちゃんがんばれー

――今日こそオマル使えるといいわね―


……生放送でなく公開おむつ替えとなってしまっているのはいつものことだ。私は大丈夫……大丈夫だから……


それにしてもこの園児、おむつ替えが上手かったな……

あらゆる生徒に替えられたために上手い下手があるわけだが、この園児が一番だと思った。


――私、去年まで妹のおむつ替えしてたから


あ、はいそうですか。


――去年取れちゃったんだけどね。


……


――もう溢れさせちゃ駄目だよ


いやこれは怪人が居て





……今、-219点になってしまった。

15回耐えられるオムツがあふれているんだからと16回分追加されたらしい。

オムツ狙いで攻撃されたと言っても信じてくれない。 いやそんな回数同じオムツにするわけ無いだろなんでそっちは信じるんだ。




数時間して、学校に目撃者から電話が来て、適切なカウントである-149点に戻された。

……それでも二回分カウント。なんでその時のオモラシサインの状態まで言ってしまうんだ目撃者……


早く……一刻も早く授業中の我慢ができるようにならないと……




ところで罰ゲームについては聞かされていないのだがこれなんだろう。

聞いても教えてくれないんだよね。嫌な予感しかしない。

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