モデルの依頼
小鳥は事務所で猛反対していた。
当然である。17歳でオムツのモデルをしろなどと言われれば誰だってこんな反応をする。
成人用オムツで病院などで使う用のであればまぁ数万歩ぐらい譲れば……いやそれでも嫌だ。
だがこの紙おむつはどう見ても0~3歳ぐらい向けにしか見えない。
が、このオムツはデザインこそ兎やら人参やらで全体的にピンクだが、大人用なのだ。
確かに大きい。腰の前に広げられた時、小鳥なら問題なく着用できそうだ。
だがそういうことではない。
オムツ姿を撮られるなんて考えられないのだ。
――この社長さんから継続的に仕事を貰えるわよ?
この一言で抵抗が止まった。
何でも、この社長さんは小鳥のファンなのだそうだ。
流石に小鳥が受けるとは思っていないようだが、この事務所に仕事を持ってきた理由はこれだった。
アイドルとして落ち気味な小鳥にとって、継続した仕事は重要だった。
そろそろ怪人も壊滅してヒーロー業自体なくなってしまう可能性もある今、アイドル業が安定するのは重要であった。
宣伝も病院やオムツが日常的に必要な子達への勇気付けに限定するという約束も取り付けた。
一般人は絶対に見ない。
小鳥は、悩み抜いた末に、この仕事を受けることとなった。
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