意外と大変
…あ、一応お隣さん認識はされていたんだ。
てか、なんでそんなに慌てているんだろう。
よくわからないまま艶元さんは、
「あっ、それじゃあ…ね…」
と行ってしまった。
よくわからないまま数日が過ぎた。
「あれ?ゆい、出かけるの?」
「うん!お姉ちゃんと」
…お姉ちゃん。
「また艶元さん?」
「そうだよ」
「二人でまた勉強?」
「ふふ、ひ・み・つ」
…秘密って。
「あのさ、艶元さんだって小学生と遊ぶほど暇じゃないと思うよ。あんまり迷惑かけちゃさ…」
「ううん。お姉ちゃんが一人で行くのはなんかさ、っていうから。それにゆいもはかどるから。」
?
よく意味がわからないけど、でも艶元さんの方から誘ってるなら大丈夫なのかな…。
と、妹を送りだした。
数時間後、帰宅した妹から言われた。
「お兄ちゃん、艶元さんへこんでたよ。なんか学校であったの?」
なんて言われた。
…へこむ?
てか、オレはなんかあるほど艶元さんと絡んでないっす。
「あー、オレはわからないや」
「ふーん、あーいっぱい勉強したし、声出したからお腹空いちゃったぁ。お菓子お菓子」
たくさんのお菓子を抱えて妹は、あっさり部屋に入っていった。
てかさ…
何してきたんだよ?
勉強と…何⁇
声出すって何⁇
艶元さんと何してきたんだよ…。
と考えているとまたゆいがドアをあけて、
「あ、そうそう。あたしこれから塾忙しくなるからお兄ちゃん艶元さんに付き合ってあげなよ」
なんて言われた。
「えっ?付き合う?」
「うん。どうせ暇でしょ?」
「あー、で、何すればいいの?」
「それは、本人から聞きなよー。でも、ヒントね。音が漏れると恥ずかしいからって部屋ではできないんだって。だからいつも特別な部屋に入ってやるんだけど、いつも一人だとなんか入りづらいんだって。だからお兄ちゃん一緒に付き合ってあげてよ」
なんて言われた。
「あー…、なんかわからないけど、艶元さんのためならな…。ま、考えとくわ」
「うん、ならお姉ちゃんにも言っとくね。」
「…んー。」
てか、何に付き合うんだろう…。
気になるわー。
ナゾは解けぬまま…。
そしてもう一つナゾはあった。
なんでかオレは最近頻繁に色々な人に告白される。
てか、今まで見向きもされなかった男が髪を切っただけでこんなにかわるもんなんかなぁ。
不思議だ。
しかもよく、
「こんなイケメンだと思わなかったぁ。もっと早くに切っとけばよかったのにぃ。もったいないぞ」
なんてようキャ女子にからかわれる。
…
もったいない…か。
もったいのか⁇
もったいないの意味がいまいちわからなかったけど、モテないよりはモテる方が誰だっていいに決まってる。
と思ってた。
でも…
疲れるーーーーー‼︎
どこからともなく視線、視線、視線ー‼︎
見られてる感が強い…。
今まで気がつかなかったけど、艶元さんって入学当時からモテはやされてるけど…やっぱりこんな感じなんだろうな。
てか、これよりもしんどいのかもしれないな…。
モテるって意外とシンドイ…。
続く。
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