第17話 その時は突然に
「――でねー、ハジメくんは今
街を歩きながらスマホに語り掛ける
彼女が視聴者に向かって話す度にコメントが付き、トークが弾んでいく。
「ぼ、僕なんて大したことないよ……。
「偶然も実力の内だって! それに私知ってるもん」
「ハジメくんは凄い努力家で、配信の陰で何百倍も頑張ってるって。きっと、ハジメくんは凄い妖怪ハンターになれるよ。皆もそう思うよね?」
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ジョン・トラボウィック: それは禿同
コンパスⅩ: だよな、ワイも思うわ
とまとん: 小学生で修業とかしてる時点で凄いって
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視聴者たちも、コメントで彼女に賛同。
な、なんか照れ臭くなるな……。
「も、もぉ~……からかわないでよぉ」
「アハハ、照れてる~。かわいいんだ!」
俺の頬をツンツンと突いてからかう
コメントも「ずるいぞ!」「俺もツンツンしたい」と大盛り上がり。
やれやれ……怒っていいのやら、喜んでいいのやら……。
そんな風に内心でため息を吐いた――その時だった。
―――
「「――ッ!」」
反射的に立ち止まる俺と
どうやら彼女も感じ取ったようだ。
「ハジメくん、これ……!」
「魔力がざわつくこの感じ……
奴らが付近にいると、魔力に揺らぎが発生するのでわかる。
すぐ傍に、確実に存在すると。
直後――十字交差点の中央で、突如黒い球体が出現。
急激に膨張したそれは、コンクリートの道路や信号機などをブラックホールのように飲み込む。
そして――消滅したかと思えば、中から
大きな石枠で組まれ、扉がない代わりに白い霧が向こう側を隠した、巨大な門が。
「Dゲート……!? よりにもよってこんな街中に……っ!」
「み、皆、アレ見える!? 大変なことになっちゃった!」
あまりにも突然の出来事だった。
Dゲートの周囲にはまだ大勢の人がおり、急いで避難させなければ――そう思った矢先である。
白い霧の向こうから、無数の〝糸〟が飛び出してくる。
〝糸〟はDゲートの傍にいた人々に巻き付き――門の中へと引きずり込んでしまった。
「「「うわあああああああああああッ!」」」
「――っ! う、嘘……!」
街の中に響き渡る悲鳴。
衝撃的な光景をスマホで映してしまった
あの〝糸〟は、間違いなく妖怪のモノだ。
ということは――
「ッ!? マズい! 行くよ
「え、ええ!? でも私たち2人だけじゃ……!」
「もたもたしてたら、あの人たちが手遅れになる! 僕たちで――妖怪を倒すしかない!」
人々が捕まった以上、時は一刻を争う。
俺と
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近況ノートで『慈恩ハジメ(10歳)』のキャライラストを公開中。
https://kakuyomu.jp/users/mesopo_tamia/news/16817330654163200112
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https://kakuyomu.jp/users/mesopo_tamia/news/16817330654245105559
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