箱詰めの記憶

不動のねこ

第1話 記憶の灯火

  15:46

 君を失ってから生きる希望を見失った

 何をすればいいのか分からない

 生きる価値なんて全くない

 消えようとしたあの時も泣き崩れたあの夜を

 忘れたくても忘れられないあの記憶の灯火

 君とはじめて出会ったあの時

 君は一人で泣いていたあの16時

 そして月日が流れ春夏秋冬時も流れ

 トモダチと呼べた君から

 大切にしたいと思わせてくれた君になれたから


 僕「君のおかげで僕の人生が変わった

 そばにいるだけでもっと楽しく感じれた

 そんな君はもうここにいないんだ」


 きみと過ごしたあの時

 二度と動かなくなった時計の針

 君と一緒に通ったあの通り道

 消そうと思ったあの灯火

 二度と消せない記憶の灯火



 君はいつもいつも僕のそばにいてくれた

 いつもの道、帰り道、君と一緒に歩みあった道

 楽しかったあの夜も、一緒に過ごしたあの時も

 色んな記憶を今もまだ残っているよ


 君を失ってから月日が経ち

 新たな人生を過ごしと決めたけど

「あの時に戻りたい」

「あの時に行ってまた過ごしたい」と

 思いが込み上げてきたこの時

 先に空に行った君は僕のこと空から見てるかな

 あの時君は病院で寝込んでいた

 病院の窓から見える桜をみていた

 いつも君に会いに行った時

 君は優しく微笑みながら「おかえり」と言ってくれた

 そんな記憶の灯火は誰にも消せない


 君は最後に「ありがとう」と言い残し

 空に行ってしまった

 君がいなくなってから霧に隠れていた言葉の記憶

 今やっと思い出した

「今までありがとう」の続きの言葉

「私の事忘れないで」

 あの時の記憶の灯火を消したくないんだ

 君との約束を守りたい、夢を叶えたい

 君との思い出、君と過ごした日々は

 必ず忘れないと誓うよ

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