第9話「チビハゲデブワキガ」

ザワザワザワザワ


ワイワイワイワイ


昼休み。

全学年の生徒達が

友人同士との昼食やら

お喋りやらを楽しんでいる中

俺は"ある男"を捜して廊下を歩いていた。

すると捜す道中で名前も知らない奴から

"狸猿"と呼ばれてからかわれたので

キレて半殺しにした後

チートを使ってソイツのチ◯コを

異次元空間に飛ばしてやった。

これで一生子供つくれない、ざまぁ。


(ていうか"アイツ"どこにいんだよ……)


昼休みが始まってから

校舎内を20分程歩き回っているが

お目当ての男が中々見つからない。

普段であれば1年C組にいるのだが

今日はいなかった。


(クソが……全然見つかんねぇな……

あ、そうだ!)


俺は馬鹿だった。

何を律儀に歩いて捜し回っているのか。

こんな事をしなくても"アレ"があるじゃないか。

"チート"が。


「チートリストオープン」


ブオンッ


「チートON"この場に転送"、対象"仙崎快斗"」


ブオンッ


「あ!?な、何だ!?」


俺の目の前に仙崎が転送された。

ていうか仙崎って誰だよ?と

思われてる方が多くいると思うので

紹介しておきます。


仙崎快斗(せんざき かいと)。

1年C組、出席番号15番、サッカー部所属。

顔はゴリラ、体は貧相。

俺はこの男に対して結構な恨みを持っている。

それはなぜかと言うと

ある日の昼休みに

廊下を歩いてた俺と肩がぶつかっただけで

「いってぇなカス!」とか言ってきたからだ。

それだけじゃない、またある日の

体育のサッカーの時間(A、C、E組は合同)に

同じチームになった俺に対して

きつい言葉を浴びせたりしてきた。



「パス取れよぉぉ!!」


「動けよ!!」


「マジ使えねぇ!!」等々。


俺はこの男を絶対に許さない。

徹底的に凄惨な目に合わせて

絶対謝罪させてやる。



「よぉ……仙崎……

会いたかったよ……」


「ああ!?お前"狸猿"じゃねえか!!

相変わらずきめぇな!!」


プチンッ


ガッ!!


"狸猿"にキレた俺は仙崎に右手で

のど輪を決める。


「かっ……!!かは………!!」


「仙崎よぉ~……口には気を付けろよ?

今の俺はお前の事なんか

1秒もありゃ殺せるんだぜ?」


ググググググ~ッ


絞める力を強める俺。


「………………がっ………!!」


やや白目を向き死にかける仙崎。

復讐する前に

死なれては困ると思った俺は

奴の首から手を離す。


ドサッ


「ガハッ!!ゲホッ!!ゲホッ!!」


「仙崎……場所変えようぜ……チートON……!」


ブオンッ


「……!?ど、どこだここ!?」


「周り見て分からねぇかチビ

"グリンデルヴァルト"だよ」


「グ、グリンデルヴァルト!?

ス、スイスにある村か!?」


「ああそうだ、タダで海外来れたんだ

俺に感謝しろよ」


「なっ……い、一体どうやって……!?」


「うるせぇ、なことよりもよ~

お前俺に言う事あんだろうよ」


「ああ!?」


「「肩がぶつかった際や

体育のサッカーの時間に

暴言吐いてすみませんでした」ってな」


「はあ!?何言ってんだてめぇ!?

俺がいつそんな事言ったよ!?」


「……なるほどな……

他人への暴言なんて

いちいち覚えちゃいねえってか……

お前にとって暴言を吐く事は

日々の当たり前の行動……

呼吸と一緒ってワケだな……」


「ワケ分かんねぇ事言ってねぇで

とっとと俺をここから帰せや!!!」


バキャアッ


仙崎は俺のチ◯コをサッカーで鍛えた足で

おもいっきり蹴り上げた。


「ぐぎゃあああああああああ!!!」


蹴った仙崎の足が砕けた。

それもそのはず。

今の俺のチ◯コは

チート"チ◯コ硬化"により

ヴィブラニウム並に硬くなっているのだから。


「ぐっ………!!うう………!!」


砕けた足から血がドクドク溢れ出る。

それにより奴の白い上履きが

真っ赤に染まっていく。


「さてと……早速チートを使って

凄惨な目に……の前に……」


ダッ


「チェストオオオオオオ!!!!」


バキィッ!!!


「ごはっ………!!」


俺は蹴りで仙崎を空中に上げる。


「だりゃ!だりゃ!どりゃあ!!」


そして空中で三連コンボを決める。


ドサッ


地面に落ちる仙崎。


「がはっ……!!」


スタッ


着地する俺。


「フ~……、前菜はこんなもんか……」


「ぐっ……この腐れ"狸猿"がぁ~……!!」


「お前……また言ったな"禁句"を……!!

もう泣いても許さんぞ!!

チートON"ハゲ"、チートON"全裸"」


ハゲて全裸になる仙崎。

復讐相手を

最初にハゲさせて全裸にさせるのは

最早伝統芸と化しつつある。


「ああ!!お、俺の服が!!!

てめぇふざけんな(泣)」


「髪はどうでもいいのか……まぁいいや

チートON"河童の川流れ"」


ザッパァァァン!!


「ヒャッハー!!!!

忘れられないサマー!!!!」


ゴキャアッ!!!


「ガハァッ!!!!」


突如荒波と共に現れた

サーフボードに乗った河童が

仙崎に突っ込んだ。

そして突っ込んだ後は

ボフンッと煙を立てて消えていった。


「まだまだ……!!

こんなもんじゃ足りねえぜ!!

チートON"衝撃の真実"」


俺は自信のスマホを仙崎の耳元に

近づける。


「もしもし、快斗か?父さんだ……

実はずっと隠してた事があったんだがな

お前の母さん………実は父さんの姉なんだ……

つまりお前は近親相姦で

生まれた子なんだ………」


「~~ッッ!!!??

そ……そんな………!!」


「チートON

"チ◯コと肛門のポジションチェンジ"」


仙崎のチ◯コと肛門の位置が入れ替わった。


「うわああああああああああ!?

何だこれはああああああ!?」


「チートON"デブ"」


デブになる仙崎(BMI値40)。


「チートON"究極ワキガ"」


モワァァァァァァァン


仙崎の脇から

強烈な異臭が放たれる。


「ヴォエッ!!!」


臭すぎて嘔吐する俺。


「ハァ……ハァ……チートON……

"デオナチュレ"」


俺の右手にデオナチュレが出てくる。

そしてそれを仙崎の脇に塗ってみる。

が、効果は一切なし。


「ハァ……ハァ………仙崎………

お前これからの人生オワコンだろ……

チビでハゲでデブで強烈なワキガとか……」


「ぐっ………!!」


「さぁ、どうする?

土下座して今までの無礼を謝れば

チビ以外は治してやるよ」


「………誰が謝るかよ……ボケが!!

死ねアホ!!クソ狸猿!!」


「……お前はマジで救い様のないゴミだな……

プライド高過ぎワロリン……

いいぜ、地獄を味わわせてやる

チートON"彫刻化"」


ピキィィィン


チビハゲデブワキガ仙崎は

彫刻と化した。


「チートON"オマタ美術館に展示"」


彫刻仙崎は都内にある

オマタ美術館に展示された。


「………ふ~……終わった………

何だか今日は疲れたな………」


一日中復讐をして疲労した俺は

愛しの寧々が待っている

我が家へと帰る事にした。






~秀吉宅~


「………秀吉様……いつ帰って来るかな……」


「なう」


「!!秀吉様!!!」


「へへ、ただいま寧々」


ギュッ


俺が帰宅するなり

寧々は即効抱き付いてきた。


「秀吉様~!!!私寂しかったです!!!

ずっと家に一人ぼっちで!!!」


寧々の目には涙が浮かんでいた。


「ごめんよ寧々……寂しい思いをさせて」


「秀吉様……私を慰めてください……

ベッドの上で」


「え?あ~……ご、ごめん寧々……

俺今ちょっと疲れてて………」


「……これを見てください」


そう言うと寧々は着ていた服を

スッポーンと上下共に脱ぎ出した。


「!?」


俺は驚愕した。

寧々が服の下に身に着けていた下着は

いつものやつとは違うものだった。

ちょっとのミスで大事な部分が

露になってしまう様な

異様に布面積の少ないものだった。


ブバーッ!!!


俺は鼻血ブー。

興奮ボルテージMAX。


「えへへ、どうですか?

これを見て元気になりました?」


「もちのろん!!!」


「じゃあベッドにレッツゴーです!」


「あい!」


その後俺と寧々は明け方まで

ベッドの上で愛し合った。

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