第26話 港町アリュケオン…2


 マリン皇国の皇都、ブラッド。その中心部分にある皇城の中で、キャスターは疲れた表情をしている。


 実は、凱旋式典がありそれを終えたところである。


マリン皇国は戦争をしていてセリナール王国は中立国なのである。なので同盟を結んでいなかったのだ。


きっとアレウスは安心したことだろう。この国が勝利したのだから、もしもここで負けていれば、アレウスは他国に移ることであったことだろう。

 例え、この美しい港町アリュケオンにいたいと思っていたとしても。


他国に王族がいるのはばれる可能性は低いがもしもの時の話だ。


アレウスはこの危機に気付いていなかったのである。


なぜなら、真面目キャラを取り繕っているので情報収集も雑なのである。


そのため、クロとクルルがアレウスに聞こえないように話していた。


「クルルに言っておきたいことがあります」


「なんじゃ、クロ教えてくれ」


「それでは、まずアレウス様は自由に生きたいということと、アレウス様は遊ぶことが好きなれっきな美少年です」


「なるほどのう。つまりどういうことじゃ」


「つまり、頭はいいですが精神的な年齢は少年なんです。なので、この国に起きていることは秘密にしなさいね。アレウス様が悲しむ顔を見たくありませんから」


「そうじゃの~。アレウスはおそらく本で見たマリン皇国しか知らないのだろう。この国はたまに進行される。だが、本では知ることができないからのう」


「このまま秘密でいいですか?クルル」


「分かったのじゃ。クロ秘密は守るのじゃ」


こうして、アレウスの笑顔を守ることができたのであった…




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