エッセイ

センスオブワンダー

サスティナブルなもの

 春

 別れと出会いの季節。


 入学、卒業。入社、退職。

 ああ、永遠なものなんてないんだなあと深く実感する。

 出会った人とも別れが来る。別れがある出会いが来る。

 永遠なものなんてない。


 でも、唯一変わらないものがある。

 それは、人と人が出会っていく営み。

 社会があれば、誰かが出会い、誰かが別れる。


 それが春であるなら、変化し続ける世の中で唯一変わらないもの、サスティナブルなものは、春かもしれない。春は永遠だ。


別れと出会いという止まらないものがずっとそこにある。動きながら止まっている。

動的平衡。社会は春の存在によって動的な平衡を保っている。


 いつ誰と出会い、どこで出会うのか。何時別れるのか。誰にもわからない中でみんな生きてる。万華鏡みたいなこの世界。隣にあるビーズともう一生会えないかもしれない。そんな覚悟で自分と人のために尽くせたら、次の万華鏡の景色、ほかの万華鏡の景色が少しだけ変わるかもしれない。


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